笹本は2回戦で因縁のA・ナザリアン(ブルガリア)に黒星…北京オリンピック第1日【2008年8月12日】






 北京オリンピックのレスリング競技は8月12日、中国農業大学体育館で開幕(右写真)。男子グレコローマン2階級が行われ、60kg級の笹本睦(ALSOK綜合警備保障)は、2回戦で3度目の五輪王者を目指すアルメン・ナザリアン(ブルガリア)に惜敗。アテネ五輪で誤審で敗れた雪辱ならなかった。

 ナザリアンが次の試合でアゼルバイジャン選手に敗れたため、敗者復活戦に回ることはできなかった。

 笹本は1回戦で2006年欧州王者のカレン・ナツァカニャン(アルメニア)に2−0で快勝。続くナザリアン戦でも第1ピリオドを取る好調さ。しかし第2ピリオドのラスト2秒に1点となるリフトを決められ、逆転でこのピリオドを落とした。第3ピリオドは0−1のあと、ラスト30秒のグラウンドの攻撃をしのがれた。

 第1日の成績は下記の通り。


 ◎男子グレコローマン

 
【60kg級】笹本睦(ALSOK綜合警備保障)     10位=20選手出場

1回戦 ○[2−0(2-1,3-0)]Karen Mnatsakanyan(アルメニア)

 《試合経過》第1ピリオド、スタンド戦は0−0。ボールピックアップで防御となった笹本だが、相手のフライングで1点を獲得。その後の攻防ではお互いに決め手がなく、スコアは2−1で笹本が先制。第2ピリオドもスタンド戦は0−0。先に防御となった笹本が守り切って1−0。攻撃ではガッツレンチを決め、3−0として勝った。

【1P】日本チームの先陣を切って笹本が北京のマットへ登場 【1P】フライングで1点を先制した笹本は攻撃でガッツレンチを狙う。 【2P】先にグラウンドで守った笹本。相手の攻撃を耐える。 【2P】ポイントを取れなければ負けの状況で、ガッツレンチを決めた。

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2回戦 ●[1−2(4-0,0-2,0-2)]Armen Nazarian(ブルガリア)

 《試合経過》第1ピリオド、スタンド戦は0−0。先にグラウンドの攻撃権を取った笹本はガッツレンチを決め、5秒以上ニアフォールに追い込んで3−0。防御を守り切って4−0とした。第2ピリオドも0−0のあと、先に攻撃権。しかし攻め切れずに0−1。防御ではナザリアンのリフトを耐えたものの、ラスト1秒に上がってしまい1点を失って0−2とされた。

 第3ピリオドもスタンドは0−0で勝負はグラウンドへ。先に守った笹本は、立ち上がって巻き投げ。うまく決まらずにバックを取られ、ビデオチェックの結果、リスクレスリングを取ってもらえずに1失点。笹本は攻撃で必死にガッツレンチを狙ったが、決めることができず0−2で敗れた。

【1P】2005年夏以来、3年ぶりに笹本と相対したナザリアン。 【1P】グラウンドの攻撃で笹本の必死のガッツレンチ。これは0点。 【1P】もう1度仕掛け、5秒以上傾けて2+1点を取った。 【2P】グラウンドから立ち上がろうとするナザリアンを押さえる笹本。

【2P】ナザリアンのリフトを耐えた笹本だが最後は上がってしまった。 【3P】グラウンドから立ち上がって巻き投げ。これは不発。 【3P】ラスト30秒の勝負。必死にガッツレンチを仕掛けたが…。 【3P】アテネ五輪の雪辱ならず。敗者復活戦の道も閉ざされた。


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