アテネ五輪金メダリスト、カラム・ガベール(エジプト)が五輪出場権獲得…男子グレコローマン五輪予選第2戦第2日【2008年5月25日】






 【セルビア・ノビサド、ビル・メイ記者】2004年アテネ五輪96kg級金メダリストのカラム・ガベール(エジプト=アテネ五輪時はイブラヒム・カラム)と66kg級銀メダリストのセレフ・エログル(トルコ)が五輪に連続出場することになった。

 ガベール
(左右写真)はアテネ五輪以降、総合格闘技をやった時期もあったものの、この4年間アフリカ1位の座を守り続けた。しかし2006年の世界選手権は19位に終わり、今年3月のアフリカ選手権は負傷で棄権。前回のローマ予選は5位で五輪出場が危ぶまれた。この日の決勝には以前の強さを見せて、元欧州ジュニア王者のセオドロス・ツノウシディス(ギリシャ)に一方的な試合で勝ち、北京行きのキップを獲得した。北京へ行くエジプトの選手は、男子グレコローマン3人目で、男子フリースタイルと女子含めて6人目。

 32歳のエログルは決勝で21歳のアレクサンドル・カザケビッチ(リトアニア)相手に5点技を見せてスタート。第3ピリオドのラスト30秒のグラウンドの防御までもつれたものの、2−1で勝った。五輪に4度連続4度目の出場。アテネ五輪はアゼルバイジャンのファリド・マンスロフ敗れて銀メダルだった。トルコは男子グレコローマンで6階級目の出場を決めた。同国の男子フリースタイルは7階級のフル・エントリー。

 エログルに負けたのカザケビッチはリトアニア4人目の北京行きを決めた。

 60キロ級は欧州5位のセバスティン・ヒダルゴ(フランス)がスティグ・ベルゲ(ノルウェー)を破って優勝。フランス5人目のグレコローマンの出場権を獲得。ノルウェーは初の五輪代表権獲得。

 各階級の3位同士によるプレーオフでは、ドイツの選手が66kgと96kg級に勝ち、男子グレコローマンで2、3人目の出場権を獲得。60kg級は2006年欧州王者のカレン・ムナチャカニャン(アルメニア)が勝ち、2000年シドニー五輪に続いて2度目の五輪出場を決めた。アルメニアからは5人目の五輪出場。

 各階級のファイナルは下記の通り。(撮影=増渕由気子)


 ◎男子グレコローマン

 
【60kg級】=25選手出場

3位決定戦 Eduard Barseghyn(ポーランド)○[2−0(4-0,3-0)]●Edgaras Venckaitis(リトアニア)
3位決定戦 Karen Mnatsakanyan(アルメニア)○[2−0(5-0,5-0)]●Mohammadreza Ghazaei(イラン)
決    勝 Sebastien Hidalgo(フランス)○[2−1(4-0,1-4,AB-2)]●Stig Berge(ノルウェー)
プレーオフ  Karen Mnatsakanyan(アルメニア)○[2−0(5-0,3-1)]●Eduard Barseghyn(ポーランド)

 ※フランス、ノルウェー、アルメニアが五輪出場権を獲得

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 【66kg級】=28選手出場

3位決定戦 Markus Thaetner(ドイツ)○[2−0(2-0,2-1)]●Georgios Bukis(ギリシャ)
3位決定戦 Kim Kum-Chol(北朝鮮)○[2−0(3-0,@L-1)]●Qiao Huameng(中国)
決    勝 Seref Eroglu(トルコ)○[2−1(7-0=1:45,1-2,@L-1)]●Alexsandr Kazakevic(リトアニア)
プレーオフ  Markus Thaetner(ドイツ)○[2−0(2-0,2-0)]●Kim Kum-Chol(北朝鮮)

 ※トルコ、リトアニア、ドイツが五輪出場権獲得

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 【96kg級】=22選手出場

3位決定戦 Arman Geghamyan(アルメニア)○[2−0(2-1,@L-1)]●Gennadi Chaidze(ウズベキスタン)
3位決定戦 Mirko Englich(ドイツ)○[2−1(0-3,@L-1,2-1)]●Tsimafei Dzeinichenka(ベラルーシ)
決    勝 Karam Gabe(エジプト)○[2−0(3-0,7-0=1:09)]●Theodoros Tounousidis(ギリシャ)
プレーオフ  Mirko Englich(ドイツ)○[2−1(0-3,@L-1,@L-1)]●Arman Geghamyan(アルメニア)

 ※エジプト、ギリシャ、ドイツが五輪出場権獲得




《iモード=前ページへ戻る》

《前ページへ戻る》