ロシアが6階級目の五輪出場権獲得…北京五輪予選最終ステージ第1戦第2日【2008年5月11日】






 【イタリア・ローマ、ビル・メイ記者】男子グレコローマンの北京オリンピック出場権獲得予選最終ステージ第1戦第2日は5月10日、当地で3階級が行われ、66kg級でロシアが6階級目の五輪出場権を獲得した。

 フリースタイルの2度の予選にロシアの選手がいなかったため、ロシア選手の姿が珍しく感じられる中。ロシア国歌が流れた。2006年世界3位のセルゲイ・コバレンコが66kg級決勝で07年アジア王者のアリ・モハマディ(イラン)相手に冷静に闘って勝利。負けたイランもグレコローマンで5階級目の北京行きキップを手にした。

 同級3位決定戦には、06年世界2位のカナトベク・ベガリアフ(キルギス)とミハイル・セモノフ(ベラルーシ)が勝って五輪出場権を取った。

 60kg級の決勝はセルビアのライジング・スター(上る新星)、ダボール・ステファネクが01年の世界王者のディルショド・アリポフ(ウズベキスタン)にフォール勝ちして、22歳にしてアテネ五輪に続いて2度目のオリンピック出場を果たしそう。セルビアのグレコローマンは2階級目の出場権。30歳のアリポフは00年シドニー五輪に続く2度目のオリンピックで、エズベキタン3枚目のキップ。

 3位決定戦は元欧州王者のビタリ・ラヒモフ(アゼルバイジャン)が06年アジア大会2位のシェン・チアン(中国)を破ってアゼルバイジャン3枚目のキップを取り、もう1人は02年欧州ジュニア王者のソネール・セク(トルコ)が勝った。

 96kg級決勝はカロヤン・ディチェフ(ブルガリア)が不戦勝で勝ち、ブルガリアに5枚目の五輪行きキップをもたらした。負けた05年世界2位のラヨス・ビラグ(ハンガリー)は右肩のけがで大事をとったもようで、ハンガリーも5つ目の出場権獲得。3位決定戦では04年アテネ五輪金メダリスト、ガベール・カラム(エジプト)がウクライナの新星、オレグ・キリョカに2ピリオドともにラストポイントによって敗れ、北京行きがピンチになった。

 3位にはキリョカと02年世界王者のメフメット・オザル(トルコ)が入り、トルコは60kg級とともに4、5枚目の北京行きキップを取った。

 オザルに負けた33歳のゲンナディ・チャイーゼ(ウズベキタン)は、もし次で資格を取ったら3度目目のオリンピック出場になる上、3つの国の代表となる。00年シドニー五輪はグルジア代表で、04年アテネ五輪はキルギスの代表だった。国際レスリング連盟(FILA)は、国籍関係のルールは02年からのことで、チャイーゼのグルジア−キルギスの国籍変更はそのルールの前とのこと。

 各階級の成績は下記の通り。


 ◎男子グレコローマン

 
【60kg級】=28選手出場

3位決定戦 Vitali Rahimov(アゼルバイジャン)○[2−0(3-1,4-1)]●Sheng Jiang(中国)
3位決定戦 Soner Sucu(トルコ)○[2−1(0-2,3-1,3-1)]●Khosrov Melikyan(アルメニア)
決   勝 Davor Stefanek(セルビア)○[フォール、2P1:42(3-0,6-2)]●Dilshod Aripov(ウズベキスタン)

 ※セルビア、ウズベキスタン、アゼルバイジャン、トルコが五輪出場権獲得

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 【66kg級】=31選手出場

3位決定戦 Mikhail Semenov(ベラルーシ)○[2−0(2-1,2-1)]●Tiziano Corriga(イタリア)
3位決定戦 Kanatbek Begaliev(キルギス)○[2−0(4-1,@-1)]● Rawshan Ruzikulov(ウズベキスタン)
決   勝 Sergey Kovalenko(ロシア)○[2−0(2-0,2-1)]●Ali Mohammadi(イラン)

 ※ロシア、イラン、ベラルーシ、キルギスが五輪出場権獲得

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 【96kg級】=32選手出場

3位決定戦 Oleg Kryoka(ウクライナ)○[2−0(@-1,A-2)]●Karam Gaber(エジプト)
3位決定戦 Mehmet Ozal(トルコ)○[2−0(1x-1,4-1)]●Gennadi Chaidze(ウズベキスタン)
決   勝 Kaloyan Dinchev(ブルガリア)○[不戦勝]●Lajos Virag(ハンガリー)

 ※ブルガリア、ハンガリー、ウクライナ、トルコが五輪出場権獲得



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