北京五輪予選・男子グレコローマン第1戦展望【2008年5月8日】
北京五輪の男子グレコローマン最終ステージ第1戦は5月9〜11日、各階級ともまだ出場権を手にしていない選手によってイタリア・ローマで行われる。3位以内(3位が2人いるので4選手)を目指して行われ、日本は4階級で挑戦する。
各階級に残っている強豪を紹介する。
【55kg級】(左写真=日本代表として挑む長谷川恒平)
2005年世界3位で3月のアジア選手権も3位に入ったカザフスタン(エルメク・クケトフ)、06年欧州選手権王者で08年欧州2位のアルメニア(ロマン・アモヤン)、2006年アジア大会王者の中国(チアオ・フアフェン)ら実績のある選手が残っている。ただカザフスタンは60kg級アジア3位の選手が階級ダウンしてエントリーしてくる
ほかに欧州3位のハンガリー(ペトル・モドス)、07年世界ジュニア王者のブルガリア(アレクサンドル・コンスタディノフ)、07・08年パンアメリカン2位のベネズエラ(ホルヘ・カルドソ)あたりが要注意だ。
【66kg級】(左写真=日本代表として挑む藤村義)
2006年世界王者の中国(李岩岩)が残っているが、エントリーしてきたのは2007年アジア3位のキアオ・フアメン。むしろ2006年世界3位のロシア(セルゲイ・コバレンコ)、同世界2位で今年のアジア選手権2位のキルギス(カナトベク・ベガリアフ)の方が手ごわいだろう。
2004年アテネ五輪2位のトルコ(ベテラン、セレフ)、2年連続ワールドカップ王者のイラン(アリ・モハマディ)らも上位に勝ち上がれる力を持っている。
【74kg級】(左写真=日本代表として挑む鶴巻宰)
2005年の世界王者のロシア(バルテレス・サムルガシェフ)、2006年世界王者のウクライナ(ウラジーミル・シャツキー)、同年世界2位のフィンランド(マルコ・イェリハンヌクセラ)の強豪がまだ出場権を取っておらず、いずれもその選手がエントリーしている。
他に2007年パンアメリカン王者のキューバ(オデリス・ヘルレロ)、2007年欧州王者のグルジア(マヌチャー・クビルクベリア)、2005・07年アジア王者のキルギス(ダニアール・コボノフ)など大陸王者経験者もかなり残っている。
アジア選手権3位の韓国(ユン・タエキュン)、パンアメリカン選手権2位のトーマス・カーチス・ダンツラー(米国)などもあなどれない。
【120kg級】(左写真=日本代表として挑む中村淳志)
2005・06年世界3位以内、08年欧州3位以内、08年パンアメリカン2位以内が出場権を確保。比較的順当に強豪がいなくなっている。残った選手の中の最大の強豪は2004年アテネ五輪2位で今年のアジア選手権2のカザフスタン(ゲオルギ・ツルツミア)と思われるが、今回エントリーしているのは07年アジア5位のゲンナディ・リャシェンコ。
ほかに、07年欧州2位のチェコ(ダビッド・バラ)、07年欧州3位のスウェーデン(ジャルマー・ショエベリ)、07年アジア王者の中国(リウ・デリ)などが優勝を狙う力を持っていそう。