高谷惣亮(拓大)は敗者復活戦で敗れ、五輪出場権取れず…北京五輪予選最終ステージ第2戦第1日【2008年5月2日】






 【ポーランド・ワルシャワ、ビル・メイ記者】男子フリースタイルの北京オリンピック出場権獲得予選最終ステージ第2戦(最終戦)は5月2日、当地で2階級が行われ、74kg級の高谷惣亮(拓大)は敗者復活戦で敗れて上位進出ならず、五輪出場権を取れなかった。

 高谷は初戦で2005年学生二冠王のマキシモ・ブランコ(ベネズエラ=当時日大)に2−1で勝ち、2回戦でインド選手にフォール勝ち。しかし3回戦で昨年の世界軍隊選手権優勝のアーメット・グルハン(トルコ)に黒星。グルハンが決勝へ進み、敗者復活戦に回ることになった。

 敗者復活戦では、2006年アジア大会3位のアブデュラキム・シャピエフ(カザフスタン)に第3ピリオドのクリンチのラスト1秒で敗れ、3位決定戦に進めなかった。

 高谷の成績は下記の通り。(撮影もビル・メイ記者)


 ◎男子フリースタイル

 
【74kg級】高谷惣亮(拓大)       7位=29選手出場

1回戦 ○[2−1(0-1,1-0=2:03,4-3)] Maximo Blanco(ベネズエラ)

 《試合経過》マキシモがロー・シングルで第1ピリオドを先制。第2ピリオドは高谷がローシングルをうまく防御して0−0。クリンチでの攻撃となって持ち上げてこのピリオドを取った。

 第3ピリオドにはマキシモがタックルから持ち上げて3点を取ったものの、高谷が体を入れ替えて1点を返す。すぐローリングで3−3。このままならビッグ・ポイントでマキシモの勝利となるが、高谷は冷静に闘い、相手を引き落としてバックに回って4−3。そのスコアのまま守り切った。

【1回戦1P】マキシモのローシングルに高谷(赤)は1失点。 【1回戦2P】クリンチからの攻撃で高谷が追いつく。 【1回戦3P】マキシモのタックルで高谷は3失点だが…。 【1回戦3P】3−3のあと、貴重なバックポイントで4−3へ。

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2回戦 ○[フォール、2P1:54(1-2、F7-0)] Ramesh Kumar(インド)

 《試合経過》第1ピリオドは1度ずつタックルを決めてで1−1。相手が柔道の内またのような技を掛け、不完全ながらも高谷が一度落とされて1−2へ。第2ピリオド、高谷は積極的に攻め、タックルを返されたものの審判の判断は高谷にあがり、もう一度両脚タックル。相手が返そうとしたが、背中がついたとみなされ高谷のフォール勝ち。

【2回戦】第1ピリオドを取られた高谷(赤)だが積極的に攻めて第2ピリオドにフォール勝ち。

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3回戦 ●[0−2(0-1=2:02,2-3)] Ahmet Gulhan(トルコ)

 《試合経過》31歳の元欧州王者に対して高谷はよく動いたものの、タックルに入れず第1ピリオドは0−0。クリンチの攻撃権を取られ先制さた。第2ピリオドは前半、高谷のタックルが回り込まれ、ガツレンチで返され0−3。ラスト1分に高谷が攻めて両脚タックル2度取ったものの、無念のタイムアップ。

【3回戦1P】タックルに入る高谷(赤)だが、0−0で終了。 【3回戦1P】クリンチ攻撃権を取られ、このピリオドを落とす。 【3回戦2P】高谷は1点を取られガッツレンチで0−3へ。 【3回戦2P】2度のタックルで追い上げたが2−3。


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敗者復活戦 ●[1−2(1-0=2:06,2-3,0-1=2:29)] Abdulkhakim Shapiyev(カザフスタン)

 《試合経過》第1ピリオド、高谷は相手の片脚を取ったもののポイントにつなげられず。しかしクリンチで攻撃権を取り、場外に出して先制。第2ピリオドは相手の片脚を取られ0−1。持ち上げて返して0−3となったが、高谷が上になって1点返し、ガッツレンチで2−3。しかし、このままのスコアで終了。

 第3ピリオド、高谷の動きはよかったが、決定的なタックルがなくい。ラスト30秒に両脚タックルで惜しいところまで攻めたものの、結局0−0.相手のクリンチ権だったが、高谷はあきらめず、粘った。しかし最後に四つんばいとなり、相手が後ろに落として、決定点を取られた。残り時間は1秒だった。

【敗復戦1P】高谷(青)はクリンチからの攻撃で先制。 【敗復戦2P】相手の攻撃で0−3とされた高谷。 【敗復戦3P】クリンチで防御となった高谷。必死に守ったが、ラスト1秒に痛恨の1点を取られた。


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