シドニー五輪王者が2大会ぶりに五輪へ…北京五輪予選最終ステージ第1戦最終日【2008年4月20日】









 【スイス・マルティニー、ビル・メイ記者】男子フリースタイルの北京オリンピック出場権獲得予選の最終ステージ第1戦最終日は4月20日、スイス・マルティニーで2階級が行われ、ロシア出身で2000年シドニー五輪ほか2度の世界選手権で優勝しているダビッド・ムスルベス(スロバキア)が120kg級を制し、2大会ぶりに五輪へ出場する。スロバキアから北京五輪の出場権を得たのは初めて。

 ムスルベスは文句なしのレスリングを見せ、決勝ではアジア8位のトマール・ラジエフ(インド)相手にタックルやトルコ刈りを仕掛けてフォール勝ちした。国際レスリング連盟(FILA)のラファエル・マルティニティー会長はロシア・レスリング協会のホームページのインタビューで、国籍変更について「2004年の総会で、国籍が変わってから2年間はその国での出場ができないは、2年たてば出場できることを決めた」と回答。ムスルベスはこの2年間、主な国際大会に出場していないので、スロバキアでの五輪出場には何の問題もないとの見解を示した。

 74kg級の決勝戦はアジア対決となって、2006アジア大会3位のソスラン・ティギエフ(ウズベキスタン)が同大会で優勝したアリ・アスガル・バズリハレフ(イラン)にくぐりタックルを2度決めて優勝した。ウズベキスタンは5枚目の北京行きキップを獲得。イランは敗れながらもこの大会4階級で出場権を取り、男子フリースタイル北京五輪のフル・エントリーを決めた。

 ブルガリアはこの大会で3階級の出場権を取り、5階級で五輪へ。ポーランドは2階級で3位となり、男子フリースタイルで初の北京行きキップを獲得した。の切符。この大会の前までに6階級で出場権を持っていたトルコと米国は残る1階級を取ることができなかった。

 男子フリースタイル最後の関門となる最終ステージ第2戦は5月2−4日、ポーランド・ワルシャワで行われる。


 ◎ファイナル

 
【74kg級】=29選手出場

3位決定戦 Krystian Brzozowski(ポーランド)○[2−0(2-0,1-0=2:03)]●Emzarios Bentinidis(ギリシャ)
3位決定戦 Kiril Terziev(ブルガリア)○[2−1(0-1,1-0,2-0)]●Seiffadin Osmanov(カザフスタン)
決    勝 Soslan Tigiev(ウズベキスタン)○[2−0(1-0,1-0)]●Ali Asghar Bazrighaleh(イラン)

 ※ウズベキスタン、イラン、ブルガリア、ポーランドが五輪出場権を獲得

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 【120kg級】=24選手出場

3位決定戦 Bartolomiej Bartnicki(ポーランド)○[2−0(1-0,1-0=2:30)]●Maksim Mikhalevich(ベラルーシ)
3位決定戦 Marid Mutalimov(カザフスタン)○[2−0(1-0,2-0)]●Jargalsaikhan Chuluunbat(モンゴル)
決    勝 David Musulbes(スロバキア)○[フォール、1P0:56(0-3)]●Rajeev Tomar(インド)

  ※スロバキア、インド、カザフスタン、ポーランドが五輪出場権を獲得



《iモード=前ページへ戻る》

《前ページへ戻る》