9割がギブアップ!MVPは北岡悟(パンクラチオンism)…パンクラチオン&コンバットレスリング大会【2008年3月25日】

報告:日本協会特定理事 村本健二


プロ格闘家の五味隆典選手と恩師・木口宣昭会長とのエキシビションマッチ。

コンバット80kg級決勝と、同決勝を勝ってMVP受賞の北岡悟選手。

 3月23日(日)、桜のつぼみが美しかった東京都町田市総合体育館で、第5回全日本パンクラチオンスタイル・レスリング1バウト大会&第14回全日本コンバットレスリング選手権大会が開催されました。

 パンクラチオン、コンバットとも、“拡張から洗練へ格闘技最前線”を合言葉とした大会らしく、競技規定が全国に浸透。参加した59人の選手は戦術、体力、技術を遺憾なく発揮した試合の連続でした。

 9割がギブアップで試合が決まるため、女性がいっぱいの観客席も一瞬の決め技を見逃してはいけないという緊張感があり、組技の総合格闘技の醍醐味を十分味わくことができました。

 2007年の世界レスリングゲームズ(トルコ)のビーチレスリングチャンピオン北浦徳之(和術慧舟會兵庫支部)も両大会に参戦し、コンバット80kg級決勝でMVPを獲得したプロ格闘家の北岡悟(パンクラスism)に敗れましたが、素晴らしい試合を見せてくれました。

 決勝戦の前には、師弟交流タッグマッチが行われ、木口宣昭・木口道場会長と同道場の押田博之コーチと、木口道場OBであり新団体「戦極」のビッグスター、五味隆典(久我山ラスカルジム)が、パンクラチオンとコンバットレスリングの真髄を披露しました。

 レスリングとコンバットレスリングを極めた木口会長の60歳代とは思えない鍛えられた身体から繰り出す技に、遠くは福岡から車で駆けつけたファンも大喜びでした。

 パンクラチオン、コンバットレスリングは、とても健康・安全な総合格闘技であることを知ることができました。ギブアップ技には、レスリングとは違う快感があるに違いないようです。レスラーも「レスリングしか知らない・できない」ではいけない時代になったようです。

 レスリングの競技人口、愛好者を拡大するためにも、レスラーは、もっとパンクラチオン、コンバットレスリングにトライしなくていけないと強くおもいました。MVPの北岡悟選手は、5月18日(日)に東京・有明コロシアムで行われる「戦極」第2弾に参加します。


 ◎パンクラチオン・ワンバウト成績

▼73kg級 平石寿樹○[足首固め]●峯園雄大

▼73kg級 大高新八郎○[チョークスリーパー]●橋本佑二

▼60kg級 日高貴彦○[三角絞め]●川口智弘

▼66kg級 鷹島大樹○[腕十字固め]●山中道臣

▼66kg級 後藤俊秋○[2−1]●浦入将典

▼66kg級 村上貴将○[ヒールホールド]●尾藤広光

▼66kg級 沼尻健○[フロントチョーク]●藤永大吾

▼80kg級 北浦徳之○[チョークスリーパー]●Chung Seong Hun

▼73kg級 阿部洋志○[2−0]●藤永啓吾

▼+80kg級 下中隆広○[腕十字固め]●関口勉

▼60kg級 日野貴彦○[腕十字固め]●秋元大佑

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 ◎全日本コンバット選手権決勝成績

▼60kg級(13選手) 秋本じん○[チョークスリーパー、2R]●辻田大祐

▼66kg級(16選手) 沼尻健○[4−0]●村上貴将

▼73kg級(18選手) 高橋良治○[2−0=延長]●富山浩宇

▼80kg級(9選手) 北岡悟○[アキレス腱固め、1R]●北浦徳之

▼+80kg級(3選手) 下中隆広○[腕ひしぎ十字固め、1R]●関口勉

《MVP》北岡悟(4試合オール一本勝ち



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