北岡秀王(クリナップ)が銅メダル獲得…アジア選手権最終日【2008年3月23日】








 アジア選手権最終日は3月23日、韓国・済州島のハルラ体育館で男子グレコローマン3階級(60・74・96kg級)が行われ、五輪出場権獲得をかけた74kg級の岩崎裕樹(銀水荘)は初戦(2回戦)でユン・タエキュン(韓国)に0−2で敗れ、五輪出場権獲得はならなかった。ユンが決勝へ進めなかったため、3位決定戦に回ることもできなかった。

 五輪出場権獲得済みの階級では、60kg級の北岡秀王(クリナップ)が初戦の2回戦で敗れながらも、組み合わせの関係で3位決定戦へ回り、ナム・キョンジン(北朝鮮)を撃破。男子グレコローマン4個目の銅メダルを獲得した
(左写真=3位決定戦で北朝鮮と闘う北岡)

 96kg級の加藤賢三(自衛隊)は初戦(2回戦)で中国選手をフォールに下し、準決勝で2006年大会優勝のマルグラン・アセムベコフ(カザフスタン)に惜敗。3位決定戦に回り、アブデュマリク・アリエフ(ウズベキスタン)に敗れて5位に終わった。

 国別対抗得点はイランが55点で優勝、2位が50点でカザフスタン、3スタイル制覇を狙った日本は49点で3位だった
(右写真=団体3位の日本チーム)

 各階級の成績は下記の通り。


 ◎男子グレコローマン

 【60kg級】北岡秀王(クリナップ)     3位=12選手出場

1回戦  BYE

2回戦 ●[1−2(1-1L,3-2,0-2)]Ruslan Tumenbaev(キルギスタン)

 《試合経過》【1P】スタンドは0−0。グラウンドの攻防はともにポイントがなく、ラストポイントを取られた北岡の負け。【2P】スタンドで北岡が再三脚を使ったとして警告を取られて1失点。グラウンドの防御では俵返しをこらえ、体をあずけて2点獲得。攻撃でポイントは取れなかったが、3−2で勝った。【3P】スタンドは0−0。北岡はグラウンドの攻撃でポイントが取れずに0−1。防御ではすぐに立ち上がったものの、組みつかれて持ち上げられ場外へ出されて1失点。0−2でこのピリオドを失った。

【2回戦1P】グラウンドの攻撃で立たれてしまった北岡(赤)。 【2回戦3P】相手のそり投げをこらえたが、手が場外に出てしまった。

3位決定戦 ○[2−0(3-0,3-0)] Nam Kyong Jin(北朝鮮)

 《試合経過》【1P】スタンドは0−0。グラウンドの防御となった北岡は30秒を守り切って1−0。攻撃では相手が脚を使って防いだため警告で2点をもらい、3−0。【2P】スタンドは0−0。グラウンドの防御となった北岡は30秒を守り切って1−0。攻撃ではガッツレンチを決めて3−0。

【三決戦1P】バック投げを狙う北岡(赤)。相手の反則で2点獲得。 【三決戦2P】相手のグラウンドの攻撃を北岡は立ち上がって防いだ。 【三決戦2P】後半の30秒で貴重なガッツレンチ。 【表彰式】2年間の大会の途中棄権を払しょくする銅メダル。

 【74kg級】岩崎裕樹(銀水荘)     10選手出場

1回戦  BYE

2回戦 ●[0−2(TF0-6=1:15,0-3)]Jung Tae-Kyun(韓国)

 《試合経過》【1P】スタンドは0−0。グラウンドの防御となった岩崎はフライングの警告で2失点。続けて俵返しで3点を失い、場外へ出されて0−6。【2P】スタンドは0−0。グラウンドの攻撃となった岩崎だが、立てれてしまってポイントなし。防御では俵返しで2点を失い、0−3とされた。

【2回戦1P】五輪出場権獲得を目指して地元選手と闘う岩崎(赤)。 【2回戦2P】グラウンドの防御でガッツレンチを決められた。

 【96kg級】加藤賢三(自衛隊)      5位=10選手出場

1回戦  BYE

2回戦 ○[フォール、1P1:30(2-0)]Chen Xiaofei(中国)

 《試合経過》【1P】スタンドは0−0。グラウンドの防御となった加藤は、がぶり返しをこらえて逆に押さえ、そのままフォール勝ち。

準決勝 ●[0−2(1-@L,1-@L)]Asembekov Margulan(カザフスタン)

 《試合経過》【1P】スタンドは0−0。グラウンドの攻防はともにポイントがなく、後に守ったカザフスタンの勝ち。【2P】=1Pと同じ展開。

【2回戦1P】相手のがぶり返しをつぶし押さえる加藤(赤)。 【2回戦1P】初戦を圧勝し、世界5位の実力を見せた。 【準決勝1P】相手のガッツレンチをしのぐ加藤(赤)。 【2回戦2P】グラウンドの防御でこらえる加藤。敗因は抽選だった!?

3位決定戦 ●[0−2(0-3,3-8)]Aliev Abdumalik(ウズベキスタン)

 《試合経過》【1P】加藤が首投げを仕掛けたが不発(リスクレスリングで失点なし)。グラウンドの攻撃となった加藤だがポイントなしで0−1。防御ではがぶり返しを受けて0−3。【2P】加藤が首投げを決め、一瞬押さえ込んだが、逆に返されて2失点。すぐにガッツレンチのように転がされ、2点、1点を失った。グラウンドの防御でがぶり返しを受けて3−7。攻撃ではガッツレンチに失敗してバックを取られ、3−8とされた。

【三決戦1P】得意の首投げを仕掛けた加藤(青)だが、不発。 【三決戦2P】2度目の首投げは決まったが、押さえが甘く返される。


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