【特集】勝ったことのあるモンゴル選手に痛恨の黒星…男子フリー84kg級・鈴木豊【2008年3月20日】








 組み合わせに恵まれた感のあったフリースタイル84kg級の鈴木豊(自衛隊)。初戦でカタール選手を一蹴したものの、2回戦でモンゴル選手でプロレス技のボディスラムのような豪快な投げ技を受けてしまって敗れ、この段階で五輪出場権獲得の望みが消えた。

 「一度勝ったことのある相手なんです(2007年8月のダン・コロフ国際大会=ブルガリア)。胸を合わせてしまった。作戦ミスです。最高の組み合わせだったのに、チャンスをつかめずに悔しい」。3位決定戦は、もう五輪出場権の争いとは無縁の試合となったため、「次につながる試合をやりたい」という気持ちと裏腹に、ややモチベーションが下がったそうだ。

 「強い選手はひとつのチャンスをしっかりとものにする。学ぶことは多かった」と反省しながらも、残るトライアル大会で五輪出場権を取りにいく。出場枠はあと7つあるが、「甘くはない。目の前のひとつひとつを集中してやっていきたい」と気を引き締めていた。

(文=樋口郁夫、撮影=矢吹建夫)



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