【特集】悔しさのあまり試合後はノーコメント…男子フリー96kg級・磯川孝生【2008年3月19日】








 全日本2位ながら、逆転でアジア選手権代表に選ばれた男子フリースタイル96kg級の磯川孝生(山口県協会)は、敗者復活戦の1回戦でウズベキスタンの選手に敗れた後、よほど悔しかったのだろう、取材には応えずノーコメントで会場を去った(右写真=敗者復活戦で敗れ引き上げる磯川)

 日本を発つ前は、「今までで一番レスリングが楽しい」と話し、前日の計量時にも「絶好調です」と笑顔を見せていたが、3年ぶりに出場するアジア選手権(前回は84kg級)で、世界における日本重量級の現実を思い知らされた。

 1回戦のモンゴル戦はフルピリオドの末ものにするが、2回戦で敗退。敗者復活戦1回戦は、元ロシア国籍のウズベキスタンの選手と対戦し、テクニカルフォール負けを喫した。和田貴広コーチ「まだ84s級のレスリングをしているかな。体も小さい方なのでパワー勝負には持っていかないようにと言いましたが、パワー勝負に持ち込んで疲れてしまったのでは」と敗因を分析した。 

 重量級は世界と日本の実力差が開いている状況だが、その中で、グレコローマンスタイル96s級の加藤賢三(自衛隊)は出場権を獲得している。フリースタイルの磯川もそれを励みに試合に臨んだが、加藤の再現ならず、出場権獲得は4月にスイスで行われるトライアルに持ち越しとなった。

(文=増渕由気子、写真=矢吹建夫)



《iモード=前ページへ戻る》

《前ページへ戻る》