ソウル五輪金メダリストの小林孝至氏が国際武道大の監督に就任【2008年3月16日】








 1988年ソウル五輪のフリースタイル48kg級金メダリスト、小林孝至氏(日本協会広報副委員長)が4月から国際武道大の監督に就任することになった。同氏は現在、千葉・松戸ジュニアクラブで子供たちにレスリングを教えているが、シニア世代などを指導したことはなく、初めて監督業にチャレンジすることになった。

 同大学のレスリング部は1986年に創部され、当時三部制だった東日本学生リーグ戦でわずか4年で一部リーグに昇格。自衛隊へ進んでレスリングを続ける選手も出てくるなど躍進した。しかし近年は部員も少なくなり、海沼邦彦監督も勤務の関係でなかなか練習に参加できないこともあって二部リーグの下位に低迷。昨年のリーグ戦では二部Aグループの最下位に終わった。この状況を打開すべく、井上哲朗部長と海沼監督が動き、小林氏に白羽の矢を立て、小林氏が引き受けることになった。海沼監督は総監督に回る。

 大学は千葉県勝浦市にあり、小林監督の自宅からは車で片道約2時間。まだ選手との対面もしておらず、どの程度の実力を持った選手がいるのかも分からないので、何をどう指導していいか分からない状況だそうだが、小林監督は「引き受けた以上、週2回は通い、しっかり指導したい」と張り切る。

 これまで指導の道に進むことがなく、どこからも声がかからなかったのは、「その卓越した天才的な技術がハイレベルすぎて、誰もついていけないから」とも言われているが、小林監督は「周りが勝手に言っているだけ。基本技術をしっかり教えたい」と言う。

 井上部長は「小林監督の力で、スカウト活動もしっかりしたものができると思う」と話し、小林監督のネームバリューで高校時代にある程度の成績を残した選手の獲得も期待する。「5年で一部リーグに上げられるように頑張りたい」と小林監督。その手腕が期待される。監督デビュー戦は5月10日(NTC)11日(青学大体育館)に予定されている東日本学生リーグ戦。



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