鶴巻宰(自衛隊)が世界3・5位を破って銅メダル…ハンガリー・カップ第1日【2008年3月3日】







 【ソンバテー(ハンガリー)=ビル・メイ記者】ゴールデンGP「ハンガリーカップ」最終日は」3月2日、当地で3階級が行われ、日本から出場した3選手はいずれも初戦か2試合目で敗れ、敗者復活戦にまわれなかった。

 昨年の世界選手権60kg級で銀メダルを獲得した笹本睦(ALSOK綜合警備保障)は66kg級に出場。初戦(2回戦)で世界2位のスティーブ・グエノ(フランス)と対戦し、左足首を痛めたこともあって敗れた。同じ66kg級の藤村義(自衛隊)は初戦(2回戦)で米国選手を破ったものの、2試合目で笹本に勝ったグエノに敗れた。

 グエノは準々決勝でアテネ五輪60kg級金メダリストの鄭智鉉(ユン・ジヒュン=韓国)に勝ったものの、準決勝で世界チャンピオンのファリド・マンスロフ(アゼルバイジャン)に敗れ、笹本と藤村の敗者復活戦に回るチャンスが消えた。

 96kg級は昨年世界5位の加藤賢一(自衛隊)が自信あふれたレスリングを見せたものの、“筋肉マン”のセデルグレン(スウェーデン)得意のがぶり落としをかけられて第3ピリオドをテクニカルフォールで取られて敗れた。

 今年8月の北京五輪へ向けてどの国もこの大会を重要な大会と位置づけており、例年以上にハイレベルな試合が行われた。96kg級ではアテネ五輪金メダリストのイブラヒム・ガベール・カラム(エジプト)が決勝で負傷棄権した。

 各階級の結果は下記の通り。


1階級上の世界2位のグエノ(フランス)と闘った笹本(赤)。第2ピリオドにがぶり返しを決めたが、第3ピリオドで敗れる。 66kg球の藤村義(赤)は初戦で米国選手を破ったが…。 2試合目で世界2位の選手に敗れ、敗者復活戦に回れず。

五輪代表を決めて初の国際大会の加藤賢三(青)だが、初戦でスウェーデン選手に黒星。アジア選手権での巻き返しを狙う。

 【66kg級】笹本睦(ALSOK綜合警備保障)    35選手出場

1回戦  BYE

2回戦 ○[1−2(1-2,3-0,0-2)]Steeve Guenot(フランス)

 《試合経過》第1ピリオド、グラウンドの攻撃権を得た笹本だがノーポイント。防御になってフライングでペナルティーの1失点。しかしエスケープ。相手の攻撃を守り切るかと思われたが、コーションを取られてしまいこのピリオドを落としてしました。第2ピリオドはグラウンドで30秒を守り切り、攻撃ではがぶり返しで3−0とした。

 第3ピリオドは、昨年の世界選手権前にもけがした左足首を痛めて苦しい展開。コイントスで勝ったものの、上からポイントを取れず、下からローリングされて試合が終わった。


 【66kg級】藤村義(自衛隊)     35選手出場

1回戦  BYE

2回戦 ○[2−0(2-1, 6-0=1:00)]Faruk Sahin(米国)

 《試合経過》第1ピリオド、グラウンドの防御となった藤村は相手のがぶり返しに対して飛行機投げのような技をかけた。レフェリーは相手の3点を挙げたが、ビデオチェックで相手の1点。しかし攻撃に回ると、胸をグリップしてのローリングで2点を取り、このピリオドを先制。第2ピリオドはスタンド戦でか2度前に落としてバックを取り、ガッツレンチで一気に6−0とした。

3回戦 ●[0−2(0-3,1-6)]Steeve Guenot(フランス)

 《試合経過》世界2位の選手を相手に、第1ピリオドのグラウンドの攻撃でノーポイントの藤村は、防御では返されてしまい0−3。第2ピリオド、一本背負いで投げら0−3。バックに回って1点を返したものの、グラウンドの防御になってローリングを決められ1−5。ラスト30秒の攻撃でポイントを取れずに1−6で敗れた。


 【96kg級】加藤賢三(自衛隊)    36選手出場


1回戦 ●[1−2(3-1,1-@,0-6=0:35)]Jakob Cedergren(スウェーデン)

 《試合経過》相手の突っ張り攻撃にやや面食らった加藤は場外に押し出され1失点。しかしグラウンドの防御を守って1−1へ。攻撃では胸クラッチのローリングで3−1とし、第1ピリオドを先制。第2ピリオドはラストポイントで落として、ピリオドスコア1−1へ。

 第3ピリオド、相手の得意のスタンドからのがぶり返しを2回掛けられて、わずか35秒で終わってしまった。


 ◎各階級成績

 
【55kg級】=27選手出場

3位決定戦 Natig Baghirov(アゼルバイジャン)○[2−1(0-6, 1x-1, 3-1)]●Lasha Gogitadze(グルジア)

3位決定戦 Marat Garipov(カザフスタン)○[2−1(7-0, 2-3, 3-2)]●Virgil Munteanu(ルーマニア)

決    勝 Bekkhan Mankiev(ロシア)○[2−0(?,6-0=1:14)]●Sam Hazewinkle(米国)

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 【66kg級】=35選手出場

3位決定戦 Seref Eroglu(トルコ)○[?]●Mukhran Machutadze(グルジア)

3位決定戦 Steeve Guenot(フランス)○[警告、3P0:45]●Seyran Simonyan(ロシア)

決   勝 Tamas Lorincz(ハンガリー)○[2−1(?, 0-2, 3-0)]●Farid Mansurov(アゼルバイジャン)

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 【96kg級】=31選手出場

3位決定戦 Andrzej Deberny(ポーランド)○[2−0(2-0, 2-0)]●Lajos Virag(ハンガリー)

3位決定戦 Mehmet Ozal(トルコ)○[不戦勝]●Timo Kallio(フィンランド)

決   勝 Jimmy Lidberg(スウェーデン)○[途中棄権、3P0:33 (2-0, 2-3, 1-0)]●Karam Gaber(エジプト)



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