【10.11】坂本日登美が世界V6、正田絢子が2年ぶり4度目の世界チャンピオンに!

坂本日登美

 地元、東京で開催される女子レスリング世界選手権が11日、国立代々木競技場第1体育館で幕をあけた。
 現役最後の試合として臨んだ世界選手権無敗の51㎏級・坂本日登美(自衛隊)は初戦(2回戦)から全試合フォール勝ち(1試合テクニカルフォール)で世界V6を達成。最強のまま、惜しまれながらマットを降りた。
 昨年の3回戦敗退をバネに復活を狙った59㎏級の正田絢子(網野クラブ)も、初戦から圧勝続き。3回戦以外はすべてフォールと完璧な内容で2年ぶり4度目の世界女王に返り咲いた。
 世界選手権初出場となった67㎏級・新海真美(アイシン・エイ・ダブリュ)は、初戦(2回戦)のフォール勝ちで勢いに乗り、決勝まで勝ち進んだが、北京五輪63kg級で伊調馨(ALSOK綜合警備保障)を苦しめたダグレニエ(カナダ)にストレートで敗退。同階級日本人初の銀メダルを獲得したものの、新海に笑顔はなく、”67㎏級の日本は勝てない”というジンクスを打ち破ることはできなかった。
(文・増渕由気子 撮影・矢吹健夫)




【51kg級】坂本日登美(自衛隊)

1回戦 BYE

2回戦 ○[フォール]Bondy Jessica(カナダ)

 開始5秒で鮮やかな両足タックルで相手をテークダウン。30秒ごろにも再び両足タックルで追加点。そこからニアフォールで3点、そのままフォールに持ち込んだ。

hitomi hitomi hitomi

3回戦 ○[2-0(7-0,6-0)]Maroulis Helen(アメリカ)

 開始20秒でバック&ローリングのワンツー攻撃で3点。その後も小刻みにバックポイントを重ねる。最後は片足タックルからテークダウンを奪うと、とどめのローリングで計7点。テクニカルフォールで第2ピリオドへ。第2ピリオドも開始直後に加点し、その後も両足タックルなど攻撃を緩めずに一気にテクニカルフォールを決めた。

hitomi hitomi hitomi

準決勝 ○[フォール]Boubryemm Vanessa(フランス)

 開始11秒で片足タックルから場外ポイント。続いて豪快な両足タックルを決めて、相手をマットに叩きつけて1点追加。中盤には相手の反撃を受けるが、カウンター攻撃でバックを奪い、そのままローリング攻撃で一気に加点しながらフォール勝ちした。

hitomi hitomi hitomi

決勝 ○[フォール] Markevich Maryna(ベラルーシ)

開始早々、両足タックルでテークダウンで1点獲得。第2アクションとなった両足タックルからフォール体制に持ち込み、わずか53秒でフォール勝ち。6度目の世界女王となった。

hitomi hitomi hitomi


【59kg級】正田絢子(網野クラブ)

1回戦 BYE

2回戦 ○[フォール]Kiiazova Nestan(キルギスタン)

開始25秒でバックを取りニアフォールで3点。そのまま追加点を加えてフォール体制へ。55秒でフォール勝ち。

shouda shouda shouda

3回戦 ○[2-0(1-0、4-0)]Rix Deanra(アメリカ)

 第1ピリオドは48秒で場外ポイントを獲得し、その1点を守りきった。第2ピリオドは、34秒に片足タックルからバックを奪って1点。そのままローリングと5秒ボーナスポイントの計4点で3回戦を突破した。

shouda shouda shouda

準決勝 ○ [フォール] Mursalvoa Elvira(アゼルバイジャン)

開始早々、低い飛行機投げで2点。そのままネルソンでフォール。

shouda shouda shouda

決勝 ○[フォール] GoltsNatalia(ロシア)

決勝戦の相手はロシアの北京五輪55㎏級代表のゴルツ。先に仕掛けたのはゴルツだったが、正田は元63㎏級代表のパワーでねじ伏せてニアフォールの体制へ。わずか1分38秒でフォールを奪って、2年ぶり4度目の世界制覇に花を添えた。

shouda shouda shouda


【67kg級】新海真美(アイシン・エイ・ダブリュ)

1回戦 BYE

2回戦 ○[フォール]Maierhofer S(オーストラリア)

32秒にバックを取って1点。相手のタックルを切って、そのままがぶり返しで2点。その後、追加点を重ねて1分35秒でフォール勝ち。

sinkai sinkai sinkai

3回戦 ○[2-0(1-0,5-0)] Borinovskai Ulia(ロシア)

第1ピリオドの序盤は互いにけん制したが、残り15秒で新海がしかけて決勝点の1点を挙げた。第2ピリオド目は、開始10秒で片足タックルでバックを奪った。その後、相手に片足タックルを仕掛けられるが、うまくカウンターで切り返してバックで1点。そのままローリングで2点。終了間際にも場外ポイントを追加。5点の大量リードで準決勝進出を決めた。

sinkai sinkai sinkai

準決勝 ○[2-0(1L-1,4-1)] Nasanburmaa 0(モンゴル)

 開始早々、互いに組み合って約1分。相手の圧力に屈した新海が場外に出てしまい先制点を奪われる。だが、すぐに片足タックルに入って場外ポイント。ラストポイントを獲得した新海がピリオドを獲得。第2ピリオドも、場外ポイントで先に得点を許した新海だが、すぐにバックを奪って追いつき、腕を取ってフォール体制に持ち込むが惜しくも時間。計4-1で勝利した。

sinkai sinkai sinkai

決勝 ×[0-2(0-4,1-4)] Dugrenier Martine(カナダ)

決勝戦の序盤は激しい組み手争いでスタート。残り30秒でダグレニエが片足タックルでテークダウン。そのままアンクルホールドに移行し4-0でピリオドを落とした。後がない第2ピリオドは、新海が反撃に出る。35秒に片足タックルから場外へ押し出してポイントを奪ったが、仕切りなおした直後に両足タックルで1点を奪われ、ニアフォールに持ち込まれ万事休す。そのまま終了のブザーが鳴った。

sinkai sinkai sinkai