地元、東京で開催される女子レスリング世界選手権が12日、国立代々木競技場第1体育館で行われた。
世界選手権初出場の63kg級・西牧未央(中京女子大)は、初戦から動きもよくタックルを効果的に決めて第1ピリオドも落とさず決勝へ進出。決勝もストレートで勝って、伊調千春以来、5年ぶり20人目の新女王誕生となった。
伊調姉妹に続く”姉妹で世界チャンピオン”を目指す48㎏級・坂本真喜子(自衛隊)は初戦(2回戦)で格下相手に延長戦へもつれるなど思わぬ苦戦。3回戦は速攻でフォール勝ちを収めるが、準決勝のチュン(アメリカ)に逆転負け。姉の日登美は引退を決めており、”姉妹で金”のラストチャンスをものにできなかった。坂本は午後の3位決定戦で本来の動きを見せてフォール勝ち。3年ぶり2度目の銅メダルを獲得した。
日本は大会2日目を終わって全階級でメダルを獲得している。
(文・増渕由気子)
第1ピリオド、坂本は何度もタックルを試みるが失敗。逆にがぶり返しをこらえる場面も。ボールピックアップによってピリオドを奪取。第2ピリオドはタックルとカウンター攻撃が決まって2点を奪った。
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開始38秒、片足タックルで1点。そのまま相手の腕を取ってフォール体制へ。1分28秒で料理した。
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相手のチュンは北京五輪で伊調千春から1ピリオドを奪っている選手。第1ピリオドはタックルに入ると慎重に処理して確実に1点。第2ピリオドも坂本が先に仕掛けたが、中盤にクラッチを組まれて投げられ3失点。勝負の第3ピリオドは残り30秒で坂本が両足タックルから豪快に持ち上げ1点。勝負を決めたかと思ったが、すぐさまチュンが反撃し1点を奪い返してラストポイントによりチュンの手が挙がった。
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第1ピリオドの中盤に両足タックルで相手にしりもちをつかせ、そこからフォールに持ち込んだ。
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開始14秒で両足タックルで1点。がぶられるもののこらえて、場外ポイントで加点し、4点を奪った。第2ピリオドも相手に圧力をかけて場外ポイントを効果的に取得した。
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場外際のもつれでうまく西牧が相手をニアフォールに追い込み2点。テークダウンで1点を追加した。だが、相手のがぶり返しをタイミングよく食らって2失点。しかし、再び相手が、がぶり返しを打ったところをうまく返して押さえ込んでフォールした。
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第1ピリオド55秒にタックルでニアフォールに追い込み、カウンター攻撃で1点追加で終了。第2ピリオドは最初に奪った1点をしっかりと守りぬいた。
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開始早々、場外ポイントなどで2点を奪う。終盤にもニアフォールに追い込んで5-0とした。優勝に王手をかけた第2ピリオド。左タックルから相手を場外へ追いやり1点を奪うと、今度は左タックルからバックで1点。スタンドで相手が胸を合わせて、投げに来たところをつぶして2点を追加。文句なしの内容で日本史上20人目の世界女王に輝いた。
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