茨城・霞ヶ浦高の高校総体20回優勝記念祝賀会が盛大に【2009年11月10日】



 茨城・霞ケ浦高の高校総体(インターハイ)20回優勝記念祝賀会が11月8日、茨城県土浦市のラ・フォレスタ・ディ・マニフィカで盛大に行われた。霞ケ浦高レスリング部は1979年に創部され、1981年にインターハイ初出場。1982年に創部8年で全国制覇。その後、前人未踏の11連覇を含むインターハイ学校対抗戦20度優勝を成し遂げた。出場28度中20回優勝という驚異的な勝率は、他の競技を含めても抜きん出た成績だ。

 この金字塔を祝い、霞ヶ浦高の赤城正俊校長が発起人となって盛大な祝賀会が企画された。会には、日本協会の福田富昭会長をはじめ、関係者、OBがずらり。ゲストとして2004年アテネ五輪・2008年北京五輪金メダリストの吉田沙保里(ALSOK綜合警備保障)や日本協会の栄和人・女子強化委員長も姿を見せ、計400人以上の盛大なパーティーになった。お祝いのお花も式場だけには収まらない数が届き会場を華やかに彩った。

 来賓祝辞も豪華な顔ぶれが並んだ。茨城県副知事の角田芳夫氏、福田会長、参議院議員の岡田広氏、阿見町長の川田弘二氏、茨城県協会会長の田山東湖氏、全国高体連専門部部長の糸永隆章氏らが登壇し、V20の栄誉を改めて賛辞。学校からはその栄誉をたたえて、大沢友博監督には、日本レスリングの生みの親・八田一朗筆の「闘魂」の文字が入った額が贈呈され、レスリング部の現役選手全員にレスリングシューズの目録が贈られた。

霞ヶ浦高の宮本林理事長(左)と大沢友博監督。 V20を成し遂げた選手を背にあいさつする大沢友博監督。 吉田沙保里選手(前列右から2人目)ら豪華なゲスト、OB陣。

 これを受けて、霞ヶ浦高レスリング部の顔であり、V20を導いた名伯楽・大沢友博監督が登壇しあいさつ。「日本一の厳しさ、日本一の優しさ、レスリング界、30年に一度の“異端児”大沢友博です」と笑いを誘ってのスピーチを始めたと思ったが、緊張のあまりにスピーチが途切れるアクシデントが発生。アドリブでつなぎ、「あがってしまいました」と冷や汗をかく一面もあったが、最後は「多くの方に支えられた。25回、30回と優勝できるようにがんばります」と、さらなる飛躍を誓った。

 ゲスト紹介では、霞ヶ浦高が誇るOBたちと、それにゆかりのある関係者が勢ぞろい。同じ茨城県で霞ヶ浦高のライバル校である土浦日大出身の富山英明・日大監督をはじめ、太田拓弥・早大コーチ(同高出身で唯一の五輪メダリスト)、石田光洋(現総合格闘家)、小平清貴・全日本ナショナルコーチ(世界選手権代表)、小幡邦彦・山梨学院大学コーチ(アテネ五輪代表)、高塚紀行・日大コーチ(2006年世界3位)、大沢茂樹(全日本選抜王者=現総合格闘家)が登壇し、あいさつした。

 この中でレスリングのマットで現役を続けているのはOBは高塚のみ。「来年4月からは自衛隊にお世話になる予定で、ロンドン五輪を目指します」と復活宣言。すると、最後にマイクを持った大沢が「僕もロンドン五輪を目指して、レスリングを盛り上げます」と堂々の復帰宣言し会場を盛り上げた。現在は総合格闘技の「戦極」を主戦場としているが、来年の全日本選手権を目途に復帰するプランを明かした。

(文・撮影=増渕由気子)


《iモード=前ページへ戻る》
《トップページへ戻る》
《ニュース一覧へ戻る》
《ニュース一覧(2008年以前)へ戻る》