男子両スタイルのシニア・ジュニア全日本チームが合宿スタート【2009年5月30日】



 男子両スタイルの全日本チームが5月29日、東京・味の素トレーニングセンター(ナショナルトレーニングセンター=NTC=から改称)で、ジュニアの世界選手権(8月、トルコ・アンカラ)とアジア選手権(7月、フィリピン・マニラ)の代表候補選手とともに2泊3日のミニ合宿をスタートした。新体制になってからシニアとジュニアの合同合宿は初めて。総勢約80選手が6面マットで汗を流した(右写真)

 初日は主にスパーリングに時間を費やした。日本協会の高田裕司専務理事が訪れ、練習前にジュニア代表候補選手に「ジュニアで世界3位に入れば、シニアでも世界トップ級の実力がある。今からシニアの世界トップを目指し、シニアの選手を追い越すつもりで頑張ってほしい」とあいさつした。

 佐藤満強化委員長(専大教)は試合後に「一生懸命にやっているのは分かるが、量だけではなく中身も大事。ぶっ倒れるくらいにやらなければ、強くなれない」と話し、決められた練習量を脱落者もなくこなしたことに満足する一方で、練習の質にさらなる充実を求めた。同委員長は「ジュニアの選手に日本代表チームの意識を高めてもらうために合同合宿を実施した。ふだんはシニア選手と顔を合わせるチャンスが少ないので、こうした機会にしっかりと手合わせし、シニアのレベルを感じてほしい」と注文。一方で、「ジュニアのための合宿ではない。ジュニアの選手が参加することは、シニア選手の練習でもある」と、シニア選手にいっそうの自覚を求めた。

 世界選手権代表選考を兼ねた明治乳業杯全日本選抜選手権(6月20〜21日、東京・代々木第二体育館)前の最後の全日本合宿になる。佐藤強化委員長は「お互いの闘いの中で課題を見つけ、残る3週間で克服して勝負に臨んでほしい」と話したが、「国内で勝つための練習ではダメ。攻めて攻めて、世界で勝つ実力を身につけることを念頭においてほしい」とも加えた。

 なお、世界ジュニア選手権には4月のJOC杯ジュニア選手権1位の選手を、アジア・ジュニア選手権には2位の選手を派遣予定。ただし、世界ジュニア選手権とインターハイが重なるため、高校生がチャンピオンになった階級は1位をアジア選手権、2位を世界選手権に派遣するなどの措置をとるという。

高田裕司専務理事が練習前にあいさつ。 湯元進一(右)と守田泰弘の練習を見る佐藤満強化委員長。 グレコローマン・チームを指導する松本慎吾コーチ。 復活を目指す高谷惣亮の練習を見つめる和田貴広コーチ(右)。

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