メダルを獲得した66s級の米満(左)と120s級の荒木田
【パタヤ(タイ)】アジア選手権は5月5日、アンバサダ・シティホテル・パタヤで第5日が行われた。
120s級の荒木田進謙(専大)は、初戦の韓国に敗れたが、昨年アジアジュニア5位のナム・キュンジンが決勝に進出したため、敗者復活戦へ。敗者復活第1戦をイラクにストレートで勝って、ブロンズメダルマッチに進んだ。中国のヘイ・イサハベイとの3位決定戦は、1ピリオドでフォール勝ちを収めて、シニア大会初のメダルを獲得した。
男子フリースタイル74s級の長島和幸(クリナップ)は、2回戦からの登場。格下のスリランカと対戦し、ワンアクションでフォールしたが、準決勝のカザフスタンのシャピエブ・アブドゥルクハキムにストレートで敗退。3位決定戦に回った。2大会連続銅メダル獲得をかけて挑んだ3位決定戦だったが、韓国のキム・ジンアイにタックルに何度も入られて失点。ストレートで敗れて5位だった。
84s級の松本篤史(日体大)と96s級の下屋敷圭貴(NEWS DERI)は、ともにストレートの初戦敗退で、敗者復活もなく大会を終えた。
これでフリースタイルの全日程が終了。日本は66s級の米満達弘(自衛隊)と120s級の荒木田がメダルを獲得。国別対抗得点は40点で、昨年の団体優勝から4位と後退した。
(文・増渕由気子)
開始早々、タックルに入ってそのままフォールした。
第1ピリオドの中盤にタックルで1失点。ラストポイントを狙いに勝負をかけるが挽回ならず。第2ピリオドは、長島が先にテークダウンを奪って1点。だが、終盤に片足タックルからバックポイントを奪われ万事休す。逆転をかけた技も返されてしまった。
開始早々、相手を場外に出して長島が1点先制。だがキムは、片足タックルを3本決めて3−0に。その後バックを奪った長島がワンツー攻撃で1+2点を獲得するが、時間ギリギリで場外に出されてピリオドダウン。第2ピリオドも、長島は何度もキムにタックルを決められて2大会連続の表彰台を逃した。
松本は序盤から前へ前へとプレッシャーをかけるが、インドのクマールがゾーン際で上手く回り込んむため場外ポイントを奪えない。終盤、タックルを受けてテークダウン。第2ピリオドもタックルを決められてストレートで敗退した。
昨年3位のダウレットを相手に下屋敷は先取点を奪うが、その後逆転。第2ピリオドでは力の差を見せ付けられて敗退した。
第1ピリオド、荒木田が不用意に右手を出したところを、韓国のナムが一本背負い。荒木田のバランス能力で1点に抑えるが、韓国側はチャレンジ権を行使。認められず、1−1となる。だが、ナムはすぐにタックルを決め、グラウンド技でも圧倒した。第2ピリオドでもナムが優勢に進め、無理にタックルに行った荒木田は返されてニアフォールなどで失点した。
1回戦では不発に終わったタックルが決まって第1ピリオドを奪うと、第2ピリオドでもタックルからのワンツー攻撃が決まって3−1と銅メダルへ王手をかけた。