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【特集】シドニー五輪銀メダルの永田克彦さんがキッズレスリング&格闘技のジムをオープン【2010年4月13日】

(文・撮影=増渕由気子)
 

 2000シドニー五輪グレコローマン69kg級銀メダリストで、現在は総合格闘技のマットで活躍中の永田克彦さんが4月11日、東京・調布市仙川に、キッズレスリングと格闘技のジム「WRESTLE WIN」をオープン。ジム開きには、関係者など約100人が駆けつけて、永田さんの門出を祝った(右写真=ジム前で「未来が見える」ポーズの永田さん)

■長年の夢を実現! 格闘技の底辺拡大へ

 永田さんは、兄で新日本プロレスの裕志さんの影響で千葉・成東高校からレスリングを始め、日体大に進学後はグレコローマンの選手として頭角を現し学生王者へ。その後、警視庁に進み、1997年から全日本選手権グレコローマン69kg級で5連覇を達成。2000年にはアジア選手権で優勝。シドニー五輪では銀メダルを獲得するなど、グレコローマンで一時代を築いた。

 2004年のアテネ五輪にも出場したあと、2005年に総合格闘家に転身し、K-1 PREMIUM 2005 Dynamite!!でデビュー。その後も、「DREAM」や「ZST」の団体で活躍をしている。ジムを持ち、指導者としてのウェートも重くしていくが、今後も「世界を目指しますよ」と現役を続行する。

 永田さんはジム開きのあいさつで、「長年の夢であった理想のジムがオープンしました」と感慨深げ。「苦労もあると思うが、格闘技を盛り上げていきたい。まずは底辺の拡大をはかり、格闘技を楽しむ人を増やしたい」と話した。そのため、会員は子供から大人まで幅広く募集する
(左写真=ジム開きでの乾杯)

 「更衣室も男女に(完全に)分けて、女性に通いやすくした。いかに楽して痩せるかを教えますよ」と、老若男女問わないジムにしていく。プログラムは大きく分けて5つ。(1)キッズレスリング、(2)キックボクシング、(3)グラップリング、(4)格闘技エクササイズ、(5)サブミッション&レスリング。

 そのうち、キッズレスリングとサブミッション&レスリングを永田さんが担当。キックボクシングは、J−Networkなどで活躍するCRAZY884氏、グラップリングはパラエストラ東京所属で柔術黒帯の遠山拓則氏、格闘技エクササイズは出貝泰裕氏が行う予定だ。

■今年中にもレスリングへ復帰参戦?

 ジムのレイアウトも永田さんの想いが詰まっている。 「一番こだわったのはマット。ジムの顔ですね。素材や色もそうですが、マットスペースを確保することで、しっかりと練習ができる」。サンドバックを置くスペースは作ったものの、ほかのトレーニング器具は一切ない。「器具はフィットネスクラブにはかないませんから。他の部分で勝負します」と、レスリングやグラップリングなどにこだわったプログラムを展開していく
(右写真=ジム開きには格闘家の北岡悟選手も参加)

 自身の格闘技の原点となったレスリングにはこだわりを持って指導する。「キッズは厳しく、しっかりやりたいですね。中学校でレスリンの部活のあるところが少ないので、中学生の指導もやりたい。私はグレコローマンの選手でしたから、キッズ、中学生にグレコローマンを教えて、大会などができればいいなと思います」とプランを明かした。

 レスリングの話になると語気が強まった永田氏。レスリングはプロアマの垣根がないことが有名で、永田さんも機が熟せば、いつでもレスリングの大会に出ることができる。「実は復帰を考えています。またレスリングをやりたいですね」と仰天発言。現時点では7割、8割の可能性というものの、当面は、ジムの運営に加えて、自身のトレーニングと忙しい日々が続きそう。

 夏ごろまでにジム経営が落ち着けば、「千葉出身ですので、地元の千葉国体に向けて、何か応援や指導などでかかわれればと思っています。レスリングに恩返ししたいですし」と、さまざまな形でのレスリング・カムバックを匂わせた。

 「WRESTLE WIN」の所在地等は下記の通り。

○東京都調布市仙川町3−9−18ディクォーレ仙川1F
電話03−5314−9414
http://www.wrestle-win.com
4月に入会の場合、入会金が半額


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