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高橋侑希、宮原優、村田夏南子が金メダルを持って凱旋!…ユース五輪チームが帰国【2010年5月5日】

(文・撮影=増渕由気子)


 ウズベキスタン・タシュケントで行われたユース五輪(8月、シンガポール)のアジア予選に出場した日本代表チームが5月4日、成田着のアシアナ航空で帰国した。

 日本代表チームは今大会、男子フリースタイル54s級の高橋侑希(三重・いなべ総合学園高)、女子46s級の宮原優(JOCアカデミー/東京・安部学院高)、同59s級の村田夏南子(JOCアカデミー/東京・安部学院高)が金メダルを獲得。2016年リオデジャネイロ五輪の星となるべく、海外で通用することを証明した
(右写真=左から村田、宮原、高橋)

 男子選手は全員が海外の公式戦は初。場所も日本とは大きく異なるウズベキスタンのために、「体調管理」が大きなポイントだったようだ。

 大沢友博監督は解団式で、「女子、男子ともに金メダルを獲得し、5位入賞1選手はいい成績。いい経験も積んだと思う。(所属先に戻ったら)気持ちを切り替えて、シニアの選手に近づけるよう頑張ってほしい」と代表メンバーに合格点を与えた。

 カデットの勢力図に関して、女子の吉村祥子コーチ(エステティックTBC)は「中国の女子軽量級は強かった」と、シニア同様に中国の急成長に目を見張った。ほかにカザフスタンの若手も強さを感じたという。男子に関しては、「ウズベキスタン、タジキスタン、キリギス」の3国を挙げた。


 ■男子フリースタイル54kg級・高橋侑希選手(三重・いなべ総合学園高)の話「ウズベキスタンの会場はお客さんでいっぱいで、盛り上がると会場が沸きました。ウズベキスタン選手が出た時の応援はすごかったです。決勝戦は(強豪国の)イランでしたが、あまり強くはありませんでした。(試合前の)体調は悪くて、(調整するのが)大変だった。これもいい経験になりました。次の目標はインターハイで優勝(2連覇)してユース五輪で優勝することです。

 
■男子グレコローマン50kg級・中村弦斗(京都・京都八幡高)の話「今までフリースタイルをメーンで練習してきたため、グレコローマンはあまり経験がありませんでした。試合は力の差で負けました。(専門ではないグレコローマンでの負けだけれども)試合で負けて悔しかったです。これを機会にグレコローマンも練習していきたい。パワーが足りないと痛感しました。今後の目標は、インターハイの予選で勝って、(沖縄でやる)本大会に出場することです。とにかく今大会の遠征は勉強になりました。

 
■男子フリースタイル63kg級・古谷和樹(茨城・霞ヶ浦高)の話「大沢先生にこのような機会をいただいたのに、結果を残せなかった。メダルを持って帰りたかった。海外選手との差は精神的な部分だと思います。日本人は技で勝負するが、海外選手は外国人特有のカウンター攻撃などが多かった。がぶり投げなど。この経験を生かして、インターハイでは優勝し、大沢先生にメダルを届けられるようにしたい」

 
■女子46kg級・宮原優選手の話(JOCアカデミー/東京・安部学院高)「今まではヨーロッパにしか遠征に行ったことがなく、アジア圏の遠征は初めて。1試合目から中国で一番のヤマでした。めちゃくちゃ緊張しました。1ピリオド目は、タックルに入る時も頭が下がってしまってポイントを取られ、焦って負けてしまった。セコンドに戻ったとき、大沢先生に『しっかりしろ!』とハッパをかけてもらったら、大丈夫になりました。インドやベトナムとの対戦は相手の力を感じませんでした。ただ、インドの選手は体が柔らかく、腕をとっても決まらないなどの経験もしました。今年の夏にはアジア・カデット選手権があるので、またアジア圏の大会で優勝したい」

 
■女子60kg級・村田夏南子選手の話(JOCアカデミー/東京・安部学院高)「(JOC杯ジュニアオリンピックに続いての連戦になったが)減量がなかったので疲れていないです。そのかわり、試合前は緊張感がありました。海外選手に対して苦手意識は特にありませんでした。また、力負けすることもありませんでした。次の目標は世界ジュニア選手権です。(アジア以外の)世界の選手に自分が通用するか」


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