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飯島千晶が67s級で優勝 女子は全階級メダルで団体は2位…アジア選手権第3日【2010年5月15日】


 【ニューデリー(インド)、増渕由気子】アジア選手権第3日は5月14日、インド・ニューデリーで女子の全階級が行われ、67s級の飯島千晶(日大)が初戦でインド、準決勝の中国、決勝のモンゴルに勝って優勝。シニアの国際大会初参戦にして初優勝した。

 48s級の三村冬子(日大)は決勝でワールドカップ中国代表のザオ・シャーシャに敗れて2位。V2を狙った松川知華子(ジャパンビバレッジ)も決勝で中国に敗れて連覇はならなかった。

 レスリング歴4年の51kg級・桜井宏美(代々木ク)は初戦(準決勝)で敗れたものの、3位決定戦に勝って銅メダルを獲得。59s級で昨年女王の伊藤友莉香(環太平洋大)は初戦のモンゴル戦で鎖骨付近を負傷してしまいフォール負け。タンカで病院に運ばれてしまった。だが3位決定戦までに体調を整えて強行出場。台湾選手を1ピリオドでフォールし意地の銅メダルをもぎとった。

   昨年復帰した63s級の山本聖子(スポーツビズ)は初戦の中国にストレートで敗れたが、敗者復活を勝って3位決定戦へ回り、台湾選手が怪我で棄権したため3位となった。

 72s級は井上佳子が、初戦で国籍規定違反と思われるグゼル・マニュロバ(カザフスタン=前ロシア)にフォール負けを喫するが、3位決定戦でインドに勝ち、昨年の67s級に続いて2大会連続の銅メダルを獲得した。

 女子は全階級でメダルを獲得。団体でも中国についで2位となった。第4日は男子グレコローマン3階級が行われる。

 各選手の成績は下記の通り。




 ◎女子

 
【48kg級】三村冬子(日大)     2位=11選手出場

1回戦  ○[フォール、2P(3-0,F7-0)]Tsai Pei-Ching(台湾)

 
《試合経過》 第1ピリオドは、三村がタックルからのワンツー攻撃で3点。第2ピリオドも、ワンツー攻撃を2度繰り返してテクニカルフォール勝ち。  

2回戦  ○[2−0(1-0、TF8-0)]Mikhrniso Nuratova(キルギス)

 《試合経過》 第1ピリオド、三村がタックルで外に追い出して1点をゲット。第2ピリオドはタックルからローリングを2度かけて5−0。一度仕切り直してタックルで1点、フォールの体勢に持っていったが、時間切れ。テクニカルフォール勝ちとなった。    

準決勝 ○[フォール、2P(4-1,F6-0)]Thi lua Nguyen(ベトナム)

 《試合経過》 序盤に三村が2点を先制したが、中盤にバックに回られて1失点。だが、相手のローリングにうまくのって4−1で第1ピリオドを奪う。第2ピリオド、片足タックルで先制されるが、1分26秒、両足タックルで3点。さらに飛行機投げもきれいに決まって6−1のテクニカルフォール勝ち。

決  勝 ●[フォール、1P(0-3)]Shasha Zhao(中国)

 
《試合経過》開始早々、三村はがぶりられてニアフォールに持ち込まれ、そのままフォールされた。

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 【51kg級】桜井宏美(代々木ク)     3位=7選手出場

1回戦   BYE

準決勝 ●[0−2(0-3,0-4)]Zhuldyz Eshimova Turtbayeva

3決戦  ○[2−1(4-1,0-3,1-0)]Babita Babita(インド)

 
《試合経過》 第1ピリオドの開始18秒、桜井が足技で相手のバランスを崩してバックポイントを奪って1点。1分経過した頃に左足タックルに入られるが、場外際で巻き投げを決めて3点追加。流れでバックポイントの1点を失うが4−1で桜井が取る。第2ピリオドは、場外とバックポイントを立て続けに奪われ、逆転の投げ技も不発に終わり0−3。

 第3ピリオドは、こう着状態が続いたあと、桜井が1−0で勝った。

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 【55s級】松川知華子(ジャパンビバレッジ)     2位=11選手出場

1回戦 BYE

2回戦  ○[フォール、1P(F3-0)]Tamara Kazaryan(ウズベキスタン)

 《試合経過》 第1ピリオドの1分すぎに松川がくぐりタックルでテークダウンを奪ってフォールした。

準決勝 ○[フォール、1P(F6-0)]Choe, Hungyong(北朝鮮)

 《試合経過》 松川がタックルでテークダウンを奪い、ニアフォール体勢を何度も作り、最後はフォールした。

決  勝 ●[0−2(1-@L,1-4)]Senlian Yang(中国)

 《試合経過》第1ピリオド、序盤に片足タックルを決めて松川が1点を先制。だが、ラスト10秒でローシングルを受けてラストポイント差で落とす。第2ピリオドは1分すぎにタックルで失点。1分30秒に深くタックルに入られた松川は、タックル返しに移行するが、裏目に出て3点を失う。結局4−1で敗れた。
   
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 【59s級】伊藤友莉香(環太平洋大)     3位=8選手出場
   
1回戦  ○[フォール、1P(F7-0)]Nestan Kiiazovia(キルギス)

 
《試合経過》伊藤がテークダウンを奪うと、フォールに持っていった。

準決勝 ●[フォール、1P(F0-3)]S. Battsetseg(モンゴル)

 
《試合経過》第1ピリオド、中盤に投げの打ち合いとなったが、伊藤が最後は根負けして投げられてフォールされた。その時に左の鎖骨を痛めて、タンカで病院へ。

3決戦  ○[フォール、1P(F8-0)]Chiang Yuan-Chi(台湾)

 《試合経過》開始早々に片足タックルでテークダウンを奪い、そのままフォールした。
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 【63kg級】山本聖子(スポーツビズ)     3位=10選手出場

1回戦  ●[0−2(0-1,0-1)]Cui Haili(中国)

 
《試合経過》 第1ピリオドの終盤、山本がタックルを仕掛けるが、そこをカウンターでバックを取られて0−1。第2ピリオド、後半に片足タックルに入られ、テークダウンをこらえる山本だが、最後は裏投げを食らって0−1とされてしまった。    

敗復戦 ○[フォール、1P(F4-0)]Thi Quyen Luong(ベトナム)

 
《試合経過》 第1ピリオド、テークダウンを奪ってフォールした。

3決戦  ○[不戦勝]Hou Min-Wen(台湾)

 
《試合経過》相手が棄権を申し出たため、試合なしで山本の手が挙がった。    

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 【67kg級】飯島千晶(日大)     優勝=6選手出場

1回戦  ○[2−0(3-0,2-1)]Geetika Jakhar(インド)

 
《試合経過》 第1ピリオドは飯島が崩してバックを奪って1点。ローリングで2点。第2ピリオドはバックポイントを奪われるが、ローリングを乗って逆転した。    

準決勝 ○[フォール、2P(0-1、F5-5)]Ying Chen(中国)

 
《試合経過》第1ピリオド、飯島がテークダウンを取られて0−1とされるが、第2ピリオドはローリングを乗ったり乗られらりで点数が互いに入る。最後は、飯島がフォールの体勢に持ち込み、フォール勝ち。    

決  勝 ○[フォール、2P(0-1,F3-2)]B. Oyunsuren(モンゴル)

 
《試合経過》第1ピリオドは、飯島がタックルに入られて0−1で落とす。第2ピリオドはタックルに入って、相手がタックル返しに来たところを上手く押さえ込んでフォールした。    

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 【72kg級】井上佳子(至学館大)     3位=8選手出場

1回戦 ●[フォール、1P(F0-4)]Guzel Manyurova(カザフスタン)

 
《試合経過》 第1ピリオド、タックルに入られてそのままフォールされた。    

3決戦 ○[2−0(6-0,7-0)]Anmol Anmol(インド)

 
《試合経過》第1、2ピリオドともに、バックポイントからアンクルホールドに切り替えてテクニカルフォール勝ちを奪った。


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