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「クリンチが多く内容は不満です」…ゴールデンGP決勝大会優勝の湯元進一(自衛隊)【2010年7月19日】


 アゼルバイジャン・バクーで行われたゴールデン・グランプリ(GP)決勝大会に出場した男子フリースタイル・チームが7月18日、成田着のトルコ航空で帰国した。入賞は、55kg級優勝の湯元進一(自衛隊=右写真)と同5位の稲葉泰弘(警視庁)の2選手にとどまったが、世界選手権に出場する各国代表選手も多く出場したレベルの高い大会で、日本軽量級の強さをあらためて世界に示したと言える。

 5月のアジア選手権(インド)に続いての金メダルを獲得した湯元は「ほとんどが世界のベスト8に入る選手で、最初見たときは『勝てるかな』と不安でした。今年の世界選手権の日本代表ではないので、これが自分の世界選手権だと思って臨みました」と振り返る。

 2大大会の金メダル獲得で、世界選手権の代表を逃した悔しさのいくらかでも晴らした形だが、「クリンチが多かったので内容には不満足です。ポイントを取ってラウンドをとる試合ができなくて悔しかったです」と欲の深いところを見せる。「次は(12月の)全日本選手権に向けて対策を練り、自分の技をしっかり磨きたいです」と気を引き締めた。

 湯元に敗れたあと、3位決定戦でも敗れた世界選手権代表の稲葉は「悔しい大会でした」とひと言。しかし、昨年のこの大会の決勝で負けた相手(2回戦のアゼルバイジャン選手)に、今年はポイントを取って勝つことができたのは「よかったと思います」と言う。

 守りが堅い選手に対して、「崩せなくてポイントに結びつけられなかった」とのことだが、「タックルには入れなかったけど、がぶりができた。がぶってからの攻撃技術を上げていきたい」と、世界選手権へ向けて新たな課題を見つけたようだ
(左写真=帰国した男子フリースタイル・チーム)

 全日本チームはこの後、8月3日から韓国・ソウルへ渡り、韓国のナショナルチームと合宿して強化する。

(取材・撮影=保高幸子)



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