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栄和人強化委員長が激怒!…全日本女子チームが今年2度目の合宿スタート【2010年3月11日】


 3月27〜28日に中国・南京で行われる女子ワールドカップの日本代表選手を中心とした全日本女子チームが3月20日、東京・味の素トレーニングセンターで今年2度目の合宿をスタート。通い選手を含めて約40選手が汗を流した。

 練習開始時には日本協会の高田裕司専務理事が訪れ、「ワールドカップは最近優勝していない。優勝を目指して頑張ってほしい。もうオリンピックの中間年。ロンドン五輪はあっという間にやってくる。3度目のオリンピックを目指す選手であれ、若い選手であれ、(五輪に)出る選手はメダルが近いところにある」と選手を激励
(右写真)

 栄和人強化委員長は「(日本代表以外の選手も含めて)みんなが力を合わせてワールドカップの優勝を取りにいってほしい。オリンピックに出るには、『自分が出る』という気持ちが何よりも必要。その気持ちを強く持ってほしい」と話した。

 スパーリングは全日本選手権の1位と2位の選手は、上下の階級の全日本チャンピオン同士を闘わせるなど、初日からエンジン全開モード。しかし、それによって若手選手がスパーリングを見ているだけといった状況となってしまい、熱気に欠けてしまった一面が生じてしまった。

 練習の最後の補強練習が終わったあと、栄強化委員長が選手を集めて「上の選手を追い越そうという気持ちが全く感じられない。スパーリングの合間に何をやっているんだ」と激怒。合宿に参加していた世界チャンピオン経験者の吉田沙保里、伊調馨(ともにALSOK綜合警備保障)、浜口京子(ジャパンビバレッジ)、坂本日登美(自衛隊)、正田絢子(京都・網野高教)の若手時代を引き合いに出し、「その時の3分の1くらいの練習。世界で勝つ気があるのか!」」と若手選手に渇を入れ、居残り練習を強制した。

 「上の選手を追い越そうという気持ちのない選手は、来なくていい」と栄強化委員長。時間を告知しなかった居残り練習は約30分続き、「中京女大では夜11時までやったことがある」と、闘志が感じられない練習なら、もっと長い練習もありうることをほのめかした。初日から厳しさ全開となった合宿は15日まで行われる。


 
栄和人強化委員長の話「今の日本代表に勝って自分が日本代表になる、という気持ちが全く感じられない。オリンピック選手以上の練習をしないで、追い越せるか。引退したあとにチャンピオンになればいいと思っているのか。こんな練習を8年続けても、追い抜くことはできない。オリンピックで全階級優勝を目指すチームの練習とは思えない。全日本選手権の上位に来たから(全日本合宿に)来る、なんて気持ちなら、来なくていい。各所属で練習して、全日本のトップになって満足すればいい。レスリングは女子の方がすごい、と言われているが、男子の方がずっとやっている」


72kg級全日本1位の浜口京子(左)と2位の井上佳子とのスパーリング。 55kg級でも全日本1位と2位が対決。吉田沙保里(右)と松川知華子。 63kg級全日本チャンピオンの伊調馨(右)と59kg級世界選手権代表の山名慧。

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