全日本男子チームが今年2度目の合宿スタート【2010年1月17日】



 全日本チャンピオンを中心とした男子両スタイルの全日本チームが1月16日、東京・味の素トレーニングセンターで今年2度目の合宿をスタート(右写真)。前回の合宿は沖縄だったので、東京で初めて汗を流した。

 初日は技術練習と実戦練習(スパーリング)、補強トレーニングで約2時間半、汗を流した。どの選手も5〜9日の沖縄合宿で体力を戻したようだが、佐藤満強化委員長(専大教)は練習の最後に「もう少し元気を出さないとダメだ。補強トレーニングでも、1本1本を必死に、そして正確にやっていかないとならない。いい加減にやっていては、それが試合に出る。強くなるのに魔法はない」と厳しく言い放ち、選手の奮起をうながした。

 両スタイルとも今月下旬から全日本チャンピオンを中心としたメンバーでの海外遠征を控えており(フリースタイル=ロシアおよび米国、グレコローマン=米国)、佐藤強化委員長は「各選手とも課題を見つけ、それを克服して実戦で使えるようにもっていってほしい」と要望した。

 2〜4日目には体力測定が行われ、各選手の体力を分析することで、今後の練習の指針にする計画。また昨年の欧州選手権のDVDが手に入り、全日本1・2位の選手に手渡して研究を求めた。

 高校生選手も2人参加した。55kg級で全日本3位に入った森下史崇(茨城・霞ヶ浦高)は「自分より強い格上の人ばかり。技術も体力もレベルが違う」との感想。しかし全日本選手権で世界選手権代表の湯元進一(自衛隊)を破っているだけに、「(参加するにあたって)特別な緊張はなかった」と度胸満点。「1日1日をしっかりやっていきたい」と話した。

 1年生でイ55kg級ンターハイ王者に輝いた高橋侑希(三重・いなべ総合学園高)は「合宿に呼ばれた時はうれしかった。緊張はあったけど、怖さとかはなかった」と全日本合宿参加を楽しみにして来た様子。全日本のトップ選手は「力も技の多さも違う。技をどんどん吸収し、自分のものにしていきたい。レパートリーを増やして、上の選手に追いつきたい」と元気いっぱい。

 佐藤強化委員長は「将来性をかって呼んだ。まだ全日本トップ選手との実力差はあるが、伸びしろもある。経験を積んでがんばってほしい」と期待した。合宿は22日まで。

東京で今年初めての全日本合宿。海外遠征前の追い込み合宿でもある。 全日本トップの約70選手が集まり、技術を磨いた。

グレコローマン・チームを指導する伊藤広道強化副委員長(自衛隊)

フリースタイル・チームを指導する佐藤満強化委員長(専大教)。 全日本王者を相手にする森下崇史(左)と全日本2位と闘う高橋侑希(右)の高校生選手。。 佐藤強化委員長の見つめる中、フリー60kg級全日本王者の小田裕之(右)と2位の高塚紀行が闘う。

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