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【特集】優勝は逃したが、主将の姿勢が後輩に伝わった拓大
【2011年5月21日】

(文=樋口郁夫、撮影=矢吹建夫)




 王座奪還を目指した拓大は、予選最後の国士舘大戦を2−5で落とし、内容差で決勝へ進んだものの、早大にやはり2−5で敗れた。高谷惣亮主将が先月の明治杯全日本選抜選手権で左足を負傷。試合に出られる状況ではなかったという。

 しかし、「キャプテンが出ないようでは…。後輩に道をつくらなければならない」と強行出場。早大戦では石田智嗣を破るなど奮戦したが、チームとして勝つことはできなかった。しかし、足を引きずりながらもチームのために頑張った姿は後輩を刺激した様子。試合後のミーティングで「感動しました」と言ってくれたとのことで、「今後につながるものを見せられたと思います」と言う。
(右写真=左足を負傷しながら闘った高谷主将)

 昨年はリーグ戦の優勝は逃したものの、全日本大学選手権と全日本大学グレコローマン選手権の大学別対抗得点で優勝した。そのメンバーから66kg級の岡本佑士(現警視庁)と84kg級の岡太一(現自衛隊)の強力コンビが抜けた穴を埋められなかったわけだが、高谷主将は「2人が抜けることは分かっていたこと。下級生を強くしていくことが僕の仕事。それができなかっただけです」と話し、敗因をそこに求めることはせず、育てられなかった自分を責めた。

 その悔しさは、前記2大会で晴らしたいところ。「拓大のパワーを見せつけてやろうと思います。拓大のやっていることをやれば、絶対に勝てます」ときっぱり宣言−。



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