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関大に厳しい処分の方向…西日本学生連盟
【2011年5月23日】



 西日本学生連盟は5月21日、大阪・堺市金岡公園体育館で理事会を開き、主将と副主将(現在は除名処分)が逮捕された関大の処遇について、当時の監督に出席を求めて事情を聴いたうえで論議。大学の最終処分を待ち、厳しく処分することを決めた。

 事件は今年4月に発覚。当時の浜田周平主将(21)と中村淳一副将(21)が別の男子部員の家に侵入して携帯音楽プレーヤーを盗んだとして窃盗容疑で逮捕。浜田容疑者は起訴され、中村容疑者は窃盗の関与が薄いとして不起訴となったが、両容疑者とも昨夏、同じ部員を押さえつけて頭を丸刈りにし、右眉をそり、いかさまのトランプゲームでの負け金として20万円を脅し取った暴力行為処罰法違反と恐喝の容疑で5月9日に再逮捕された。浜田容疑者は罪状を認めているが、中村容疑者は否認している。

 さらに今年3月、焼き肉店で熱したトングを体に押し付けて火傷を負わせた容疑が浮上しており、罪状が加わる可能性がある。恒常的にいじめが行われていた可能性が高い。

 大学は、最初の逮捕の段階でレスリング部を活動停止処分とし、西日本学生連盟も同様の処分を下した。同連盟の福田耕治理事長(同志社大監督)は「大学の処分と歩調を合わせるものではない。大学の最終処分を待ち、あらためて処分する」と話し、将来、大学が処分を解除しても、連盟としては大会参加などを認めない可能性もあることを示唆した。

 理事会では、これまで学生レスリング界で起こり処分された不祥事は、いずれも個人の犯罪によるものだったが、今回は部内のいじめとそれを防止できずに続けさせた部の体質が問われるのであり、これまでの事件とは性質が異なることが伝えられた。

 関大は前年にも不祥事を起こし、示談が成立して刑事事件にはならなかったものの約3ヶ月の出場停止処分を受けた。それが明けた後にこうした事件が発覚。度重なる不祥事に対し、理事会は一昨年に東日本学生連盟が日体大に下した処分(無期限の活動停止処分=最終的には約半年で練習再開、1年で対外活動禁止を解除)を上回る処分もありうるという見解を示した。



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