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6月のレスリング界・展望
【2011年6月1日】


 男子両スタイルの全日本合宿が3〜11日と18〜25日の2回、東京・味の素トレーニングセンターで行われる。前回の合宿(5月9〜16日、同所)は、明治杯全日本選抜選手権が終了した直後であり、アジア選手権を控えている段階だったので、そうハードな練習ができなかったと思われる。今月の2度の合宿はかなりハードな練習が予想される。

 全日本女子チームは5月30日〜6月4日の新潟・十日町市での合宿に続き、22〜27日に東京・味の素トレーニングセンターで合宿を行う。十日町でじっくりと体力をつけたあと、技術練習で実力養成をはかる合宿となろう。

 学生界では、6月15〜17日に東京・駒沢体育館で東日本学生春季新人戦と東日本女子学生選手権(16日)が行われる。過去に優勝した階級には出場できないため、昨年、1年生で優勝した選手は上の階級に出場することになる。現段階で出場は締め切られておらず、エントリー状況は不明だが、昨年1年生ならがフリースタイルの84・96kg級を連覇した菊池峻(青山学院大)が3階級制覇狙うか。また、期待のルーキーとして進学した選手の実力を占う大会にもなる。

 高校は、各地でインターハイ予選や地区大会が行われる月。インターハイへ向けて激しい闘いが展開されそう。インターハイで4連覇を目指す茨城・霞ヶ浦がは、4〜5日に東京・駒沢体育館で行われる関東高校大会に出場する。この大会は個人戦のみの大会で、得点を競う形で団体の優勝を決める大会。インターハイのそれとは違うが、インターハイを占う重要な大会となるだろう。2月の関東高校選抜大会の学校対抗戦で優勝した埼玉・花咲徳栄がどんな闘いを見せるか。

 6月11〜12日には茨城県水戸市の茨城県スポーツセンターで沼尻直杯全国中学生選手権が開催される。昨年、42kg級で優勝した藤波勇飛(三重・西朝明)は47kg級に出場して3連覇を目指す。達成すれば、男子では史上4人目となる。昨年、1年生で38kg級を制した成國大志(東京・東深沢)が1階級上げた42kg級でどんな闘いを見せてくれるか。

 女子では、昨年1年生ながら全国中学生選手権と全国中学生選抜選手権を連覇した41kg級の加賀田葵夏(東京・高南)に注目。3月のクリッパン女子国際大会でも優勝しており、実力をつけている。52kg級には、ジュニアクイーンズカップ中学生の部優勝の向田真優(JOCアカデミー/東京・稲付)と昨年1年生で優勝した入江くみ(福岡・横代)がエントリー。決勝で対戦となるか。

 国際大会としては、9〜12日にインドネシア・ジャカルタでアジア・ジュニア選手権が行われ、JOC杯ジュニアオリンピックで2位の選手を中心としたメンバーが参加する。昨年は男子両スタイルで優勝はなく、銅メダル5個(フリースタイル4・グレコローマン1)だった。今年は金メダルがほしいところ。昨年の女子は日本と中国が優勝4階級ずつ分け合った。今年は中国を上回りたい。

 日本は参加しないが、9〜12日にはグルジア・トビリシで男子両スタイルのゴールデンGP予選が行われ、今年の世界選手権を占う大会となることが予想される。



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