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【特集】史上6人目の1年生王者にも平然…水野真斗(京都・網野高)
【2011年8月6日】

(文=池田安佑美、撮影=保高幸子)




 全国中学MVP選手の水野真斗(京都・網野)が衝撃のインターハイデビューを飾った。66s級というパワー、スピードともに要求される階級で、3試合がフォール、残りもすべて2−0のストレート勝ちで、無失点と接戦をすることなく初優勝を遂げた。(右写真=準決勝もフォール勝ちの水野)

 1年生王者は、2年前に50s級の山崎達哉(東京・自由ヶ丘学園)と55s級高橋侑希(三重・いなべ総合)が成し遂げて以来、6人目の快挙となる。

 優勝を決めた瞬間、水野は表情ひとつ変えなかった。吉岡治監督が「もっと喜んだら?」と問いかけるほど試合後も平常心のまま。水野は「がぶりや他の技も出せて、思ったよりいけた」と余力を残しての優勝だった。

 隣のマットでは55s級の決勝戦が同時に行われており、高橋が3連覇を決めた。これで、水野にも史上4人目の3連覇を目指す“資格”が生まれたのだが、「(1年生王者になったけど)油断はできない」と語気を強めた。

 強すぎて、ふてぶてしいほどの大物ルーキーに見えがち。それでも、水野なりに不安はあったようだ。吉岡監督は「初めての舞台ですから、相手のことが分からずに、『どれだけ強いのだろうか…』と言ってました」と打ち明けた。結果的には無失点で優勝と大勝だったため、「こんなもので勝てるのかと思わずに、上を見て練習してほしい。今月下旬の世界カデット選手権で、世界の壁の高さを感じてほしい」と、水野の飛躍に期待した。
(左写真=水野と吉岡監督)

 水野自身もインターハイが終わったと同時に気持ちは世界カデット選手権へ。「自分の力が通用するのか確かめたい」と意欲を見せていた。



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