2006年度NTS(ナショナル・トレーニング・システム)ブロック研修会報告
〜NTS女子中央研修会が開催された〜

(報告者:強化委員会、NTS担当 久木留 毅)


 今年もNTSブロック研修会が全国6ブロックで開催されました。

 NTSは日本レスリング協会が、2008年北京オリンピック、2012年ロンドン・オリンピック、さらにはその先を目指して2001年より取組んでいるレスリング協会の一貫指導システムです。各ブロックの指導は、ナショナルチームのコーチが中心になり、基本的な技の習得を目指して指導にあたりました。

 また、アシスタントとして、オリンピック代表選手を始めとして、全日本選手権、学生選手権の上位選手が指導の補助を行いました。さらに、参加校には、強化委員会が作製しました「レスリングNTSテクニカルビデオ フリースタイルスタンド編」を配布しました(別紙1=pdfファイル)。

 また、本年度より女子のNTS中央研修会が東京・国立スポーツ科学センター(JISS)で、昨年の12月23日〜26日まで行われました。現在、日本の女子は世界一の強さを誇ります。しかし、中国、ロシア、アメリカ等の強豪国が日本に追いつけ追い越せと強化に励んでいます。

 そこで、2012年、2016年を見据えた中長期策として、JISSの協力の下でNTS女子中央研修会を開催しました(講習内容については、別紙2=pdfファイル=を参照ください)。この研修会では、JISS科学研究部の榎木さんを始めとしたレスリング担当チームの協力で、選手の身体・体力測定の他、スポーツ栄養、スポーツ心理、ウエイトトレーニングの講習会も実施しました。

 選手はレスリングの技術だけでなく、スポーツ科学の知識にも触れました。このような試みは、レスリングだけでなく成果を挙げてきている競技団体が実施しています。ジュニアの時期だからこそ、このようなスポーツ科学の知識を習得する研修も必要なのです。男子のNTS中央研修会は、3月8日〜12日まで同じくJISSで実施します。

 代表の強化はなくてはならないものです。今、同じくらいジュニアの強化に力を入れることが大切です。地域と中央が一緒になってジュニアの育成を行い、そしてそこから代表選手が生まれてくる−。レスリングに関係するみんなで育てた代表だと言えるようにすることが、レスリングを永遠に繁栄させていくのだと思います。NTSはそのための取り組みです。


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