年末に日本レスリング協会の一貫指導システムNTSブロック研修会開催
−所属を超えた永続的な日本の強化のために−

《文責》 強化委員会委員 久木留 毅


 昨年末、日本レスリング協会の一貫指導システムであるNTS(ナショナル・トレーニング・システム)ブロック研修会が全国6ブロック(北海道・東北,関東,東海・北信越,近畿,中国・四国,九州)で12月25日〜30日まで開催された。

 NTS研修会は次世代の選手を一貫した指導理念の基に育成しようという(財)日本オリンピック委員会の提唱に則って、ナショナルチームのコーチが所属を越えて各年代に必要な基本技術、各種理論等を指導するものである。

 富山英明強化委員長を始めとして専任コーチ(和田貴広コーチ、嘉戸洋コーチ)ジュニア担当コーチ(佐藤満コーチ、大澤友博いコーチ)、他ナショナルチームコーチが各ブロックに分かれて指導を実施した。今年で3回目を迎えるNTSブロック研修会では、世界の情報をいち早く知ってもらうことも重要と考え、基本技術指導に加え参加校に対して各年の世界選手権大会のダイジェストDVD(フリー・グレコ)等を配布している。

 さらに、各ブロックで推薦された選手と指導者を毎年3月に国立スポーツ科学センター(以下JISS)に召集し、NTS中央研修会も開催している。この中央研修会では、JISSの最新設備を屈指した指導と、日本におけるスポーツ医・科学・情報のトップスタッフによる栄養、心理、トレーニング、情報等のセミナーも開催している。

★写真(東海・北信越ブロック指導の様子)


中央研修会は以下の通り開催を予定している。

◆NTS中央研修会
日 時:3月8日(水)〜12日(日)
場 所:国立スポーツ科学センター(〒115-0056 東京都北区西が丘3-15-1)
指 導:ナショナルチームコーチ
講 習:国立スポーツ科学センタースタッフ

※一貫指導とは文部科学省が提言した『スポーツ振興基本計画』と日本オリンピック委員会の『JOCゴールドプラン』に則り、スポーツに初めて出会うジュニア期からトップレベルに至るまで全ての過程で個々の競技者の特性や発育・発達段階を適切に把握し、それぞれの段階に応じた最適なトレーニングを行うことによって、競技者の有する資質・能力を最大限に引き出し、最終的に世界レベルで戦える競技者に育成・強化すること、さらには、その過程で競技引退後のセカンドキャリアにも配慮した指導を行うことである。