「甘い処分では協会の見識を疑われる」…日体大への処分は継続審議【2009年10月21日】



  日本協会は10月20日、都内で臨時理事会を開催し、不祥事を起こした日体大レスリング部への処分を論議。今月15日に日体大が下した学内処分と17日に東日本学生連盟が下した処分のすべてを受け入れるとともに、「短い時間で結論は出せない」とし、日体大の動向を見ながら、追加処分や処分解除の時期を検討することとなった。

 理事会には日体大の不祥事再発防止委員でもある松浪健四郎・日本協会副会長も出席。厳しい意見が続出し、「被害女性の心情を思うと、厳しくせざるをえない。無期限(の対外活動禁止)とは、半年や1年ぐらいの短いものではない」「甘い処分では協会としての見識を疑われる」といった声が挙がり、短期の処分解除はありえないことで意見が一致。

 大学側が処分を解除しても、それをそのまま受け入れるのではなく、協会として反省の度合いなどを調査し、処分の解除が適当かどうかを決めるという。高田専務理事は「この期間中に新たな事件を起こしたら、廃部してもらうしかない。大会出場を永久に認めない」と話した。

 4年生の来年3月の卒業後については、「新たな所属で出るなら認めたい。これを認めないと、その選手の一生まで取り上げることになる」と、大会出場を容認する方向。退学して他大学に転学したり、企業に就職した場合は、「受け入れ先の判断になる」としながら、選手には「日体大の持っている粘りでこの苦境を乗り越え、処分が解けるのを待って日体大の選手として復帰してほしい」という意見が出された。

 日体大は、来年4月入学の新入生に関しては「今回の事件には何の関係もない」として、処分が及ばないことを希望しているが、理事会は「日体大という所属になる以上、出場は認めるべきではない。責任ということではなく、組織として同一行動をとってほしい」との見解。処分がなし崩しにならないためにも、大会出場は認めない方向となっている。


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