3・22全日本パンクラチオン&コンバットレスリング大会報告【2009年3月26日】

(報告・撮影=フィギュアフォークラブ監督、本多尚基)


 第7回全日本パンクラチオンスタイル・レスリング1バウト大会&第15回全日本コンバットレスリング選手権大会が3月22日、東京・町田市総合体育館で開催された(右写真=全日本コンバットレスリング協会・木口宣昭会長と優勝選手)。パンクラチオン、コンバットレスリングともに、この大会には全国より毎年多くの総合格闘家やレスラーなどが出場しており、ふだん見られないような種目や団体を越えたマッチメイクも魅力の1つである。

 今大会からオリンピック方式に準じた三位決定戦を導入した。これにより、決勝進出選手に敗退した選手に出場権利が与えられることなり、参加選手は最後まで試合の展開を追う必要性が出て、会場の空気もプラスに働いたと思われる。

 昨年11月に開催された全日本コンバットレスリングオープン選手権大会に出場し、「戦極」等で活躍している五味隆典(久我山ラスカル)と決勝で熱戦を繰り広げた永田克彦(新日本プロレス=2000年シドニー五輪グレコローマン69kg級銀メダリスト)が73kg級に出場。抜群のレスリングテクニックで相手を制し、初優勝を飾った。また、初戦より決勝までオール一本勝ちで優勝を飾った佐々木郁矢(T-Pleasure)が大会MVPとなった。

 恒例である木口道場 師弟対決が行われ、五味恩師である木口道場の木口宣昭会長と押田博之コーチと対戦。開始早々、偶発的なバッティングにより押田コーチが負傷、注目の一戦は来年に持ち越しとなった。

 今年で15回を迎えたコンバットレスリング大会では、回数を重ねるごとに出場選手のレベルも高まり、関節技を取りに果敢に責め合う一糸乱れぬ素晴らしい攻防が繰り広げられ、会場に集まった観客ファンを盛り上げた。体力・技術・精神…、まさにパンクラチオンの語源である“全ての力”を出し尽くした選手達の姿勢は、応援する観客ファンを魅了した。

 各階級の成績は下記の通り。


60kg級優勝・秋山じん 66kg級優勝・佐々木郁矢 73kg級優勝・永田克彦

+80kg級優勝・竹内出 エキシビションマッチ

◎パンクラチオン・ワンバウト成績

▼60kg級 清水清隆(SKアブソリュート)○[スリーパー=0:40]●川口智弘(松阪レスリングクラブ)

▼66kg級 三浦英樹(U-FILE登戸)○[判定2−1]●木寺翔那(木口道場MMA教室)

▼66kg級 佐々木郁矢(T-Pleasure)○[アンクルホールド=2:10]●李暉煥(木口道場MMA教室)

▼66kg級 尾藤広光(京都東山レスリング)○[アキレス腱固め=0:37]●秋元悠佑(久我山ラスカルジム)

▼73kg級 平石寿樹(秋本道場JJ)○[チョークスリーパー=1:01]●阿部洋志(国士舘クラブ)

▼73kg級 西功寛(木口道場MMA教室)○[棄権]●李大暎(SKアブソリュート)

▼73kg級 岡田章(久我山ラスカルジム)○[判定2−1]●重石徹(SKアブソリュート)


◎コンバットレスリング成績

 【60kg級】=8選手出場

 ▼1回戦
林竜一(久我山ラスカルジム)○〔判定〕●藤田成保(T-Pleasure)
渡辺昌明(木口道場MMA教室)○〔棄権〕●鈴木修(Team Suzyta)
清水清隆(SKアブソリュート)○〔チョークスリーパー=0:40〕●川口智弘(松阪レスリングクラブ)
秋本じん(秋本道場JJ)○〔ヒールホールド=3:29〕●八重樫大輔(フリー)

 ▼準決勝
林竜一(久我山ラスカルジム)○〔腕十字固め=2:17〕●渡辺昌明(木口道場MMA教室)
秋本じん(秋本道場JJ)○〔判定4−2〕●清水清隆(SKアブソリュート)

 ▼3位決定戦
藤田成保(T-Pleasure)○〔チョークスリーパー=1:01〕●渡辺昌明
八重樫大輔(フリー)○〔判定3−2〕●清水清隆(SKアブソリュート)

 ▼決勝
秋本じん(秋本道場JJ)○〔ヒールホールド〕●林竜一(久我山ラスカルジム)

 《順位》[1]秋本じん(秋本道場JJ)、[2]林竜一(久我山ラスカルジム)、[3]藤田成保(T-Pleasure)、八重樫大輔(フリー)

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 【66kg級】=9選手出場

 ▼1回戦
佐々木郁矢(T-Pleasure)○〔ヒールホールド=1:37〕●末永圭寛(拓殖大学レスリング部)

 ▼2回戦
佐々木郁矢(T-Pleasure)○〔チョークスリーパー〕●尾藤広光(京都東山レスリング)
木寺翔那(木口道場MMA教室)○〔棄権〕●狩野亮太(宇都宮商高レスリングOB)
三浦英樹(U-FILE登戸)○〔判定〕●李暉煥(木口道場MMA教室)
秋元悠佑(久我山ラスカルジム)○〔棄権〕●村田卓実(和術慧舟会A3)

 ▼準決勝
佐々木郁矢(T-Pleasure)○〔判定〕●木寺翔那(木口道場MMA教室)
秋元悠佑(久我山ラスカルジム)○〔棄権〕●三浦英樹(U-FILE登戸)

 ▼敗者復活戦、3位決定戦
尾藤広光(京都東山レスリング)○〔腕がらみ=2:12〕●末永圭寛(拓殖大学レスリング部)
三浦英樹(U-FILE登戸) 〔両者棄権〕 村田卓実(和術慧舟会A3)
 ※村田選手が計量時に棄権を表名、三浦選手が試合中の偶発的なバッティングのため病院へ搬送、両者棄権により、この試合が不成立となった。
尾藤広光(京都東山レスリング)○〔判定10−0〕●木寺翔那(木口道場MMA教室)

 ▼決勝
佐々木郁矢(T-Pleasure)○〔ヒールホールド=1:02〕●秋元悠佑(久我山ラスカルジム)

 《順位》[1]佐々木郁矢(T-Pleasure)、[2]秋元悠佑(久我山ラスカルジム)、[3]尾藤広光(京都東山レスリング)、木寺翔那(木口道場MMA教室)

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 【73kg級】=10選手出場

 ▼1回戦
丸山航平(SKアブソリュート)○[不戦勝]●阿部洋志(国士舘クラブ)
重石徹(SKアブソリュート)○〔棄権〕●李暉煥(木口道場MMA教室)

 ▼2回戦
風間奨(パレエストラ東京)○〔判定2−1〕●丸山航平(SKアブソリュート)
岡田章(久我山ラスカルジム)○〔判定1−0〕●平石寿樹(秋本道場JJ)
鈴木康裕(SKアブソリュート)○〔アキレス腱固め=0:20〕●西功寛(木口道場MMA教室)
永田克彦(新日本プロレス)○〔判定8−0〕●重石徹(SKアブソリュート)

 ▼準決勝
風間奨(パレエストラ東京)○(腕十字固め=0:17)●岡田章(久我山ラスカルジム)
永田克彦(新日本プロレス)○(判定2−0)●鈴木康裕(SKアブソリュート)

 ▼3位決定戦
丸山航平(SKアブソリュート)○〔棄権〕●
重石徹(SKアブソリュート)○〔棄権〕●
岡田章(久我山ラスカルジム)○〔判定7−0〕●丸山航平(SKアブソリュート)
鈴木康裕(SKアブソリュート)○〔判定3−1〕●重石徹(SKアブソリュート)

 ▼決勝
永田克彦(新日本プロレス)○〔判定4−0〕●風間奨(パレエストラ東京)

 《順位》[1]永田克彦(新日本プロレス)、[2]風間奨(パレエストラ東京)、[3]岡田章(久我山ラスカルジム)、鈴木康裕(SKアブソリュート)

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 【80kg級】=8選手出場

 ▼1回戦
奈良谷洋一朗(ロデオスタイル)○〔棄権〕●塚田博志(TEAM MMA)
近藤雅之(久我山ラスカルジム)○〔腕十字固め=3:00〕●豊田健児(フリー)
永木健二(ALLIANCE)○〔棄権〕●川上啓介(フリー)
野津陽介(IKKZかめぢから道場)○〔棄権〕●井上裕貴(久我山ラスカルジム)

 ▼準決勝
近藤雅之(久我山ラスカルジム)○〔判定9−7〕●奈良谷洋一郎(ロデオスタイル)
永木健二(ALLIANCE)○〔ヒールホールド=1:03〕●野津陽介(IKKZかめぢから道場)

 ▼3位決定戦
奈良谷洋一郎(ロデオスタイル)○〔腕がらみ=0:57〕●豊田健児(フリー)
野津陽介(IKKZかめぢから道場)○〔棄権〕

 ▼決勝
永木健二(ALLIANCE)○〔腕がらみ=0:18〕●近藤雅之(久我山ラスカルジム)

 《順位》[1]永木健二(ALLIANCE)、[2]近藤雅之(久我山ラスカルジム)、[3]奈良谷洋一朗(ロデオスタイル)、野津陽介(IKKZかめぢから道場)

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 【+80kg級】=3選手出場

 ▼リーグ戦
鹿糠智樹(パレエストラ久慈)○〔アンクルホールド=2:51〕●アニマル安西(TEAM TACKLER)
竹内出(SKアブソリュート)○〔判定5−1〕●鹿糠智樹(パレエストラ久慈)
竹内出(SKアブソリュート)○〔判定6−1〕●アニマル安西(TEAM TACKLER)

 《順位》[1]竹内出(SKアブソリュート)、[2]鹿糠智樹(パレエストラ久慈)、[3]アニマル安西(TEAM TACKLER)

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▼マスターズ親善トータル121才対決
園田辰夫(木口道場川崎支部/56才)○〔判定5−1〕●三枝平(木口道場川崎支部/65才)

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▼師弟交流エキシビジョンマッチ
五味隆典(久我山ラスカルジム)○〔負傷〕●押田博之・木口宣昭


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