アラ・アブラハミアン(スウェーデン)の北京五輪メダルはく奪が確定【2009年2月19日】



 北京五輪の男子グレコローマン84kg級で3位に入りながら、準決勝での判定を不満とし、表彰式でメダルをマットに投げつけて退場したアラ・アブラハミアン(スウェーデン)のメダルはく奪が確定した。

 国際オリンピック委員会(IOC)と国際レスリング連盟(FILA)はアブラハミアンの行動に対し、メダルはく奪の処分を下した。アブラハミアンとスウェーデン協会はすぐに国際スポーツ仲裁裁判所(CAS)に準決勝の判定の撤回を提訴。CASは、FILAの判定決定の手順に不備があったとの判決を下した。しかし、IOCの決めたメダルはく奪についてはふれず、アブラハミアンとスウェーデン協会は9月に失格処分の取り消しをCASに提訴した。

 CASは審議の結果、2月13日付で、表彰式の最中にメダルを投げる行為は、判定への不服があったとしても正当化できず、IOCの決定は妥当との判断を示した。

 FILAは11月に、アブラハミアンには「2年間の国内外の大会の出場停止、罰金3000スイスフラン(約24万5000円)、レオ・ミラリ・コーチに「2年間の国内外の大会の参加停止、罰金1万スイスフラン(約81万6000円)」、スウェーデン協会に「2年間の国際大会の停止、罰金5万スイスフラン(約408万5000円)」の処分を決めたが、CASの判決が出ていないため、保留となっていた。

 CASの判決が出たことにより、この処分が実施されることになりそう。


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